「 H R 」 三谷幸喜さん作のシット・コム(シチュエーション・コメディー)、「HR」。
とっても面白いので、コラムをひとつ作っちゃいました。「HR」 フジテレビ系毎週水曜日 23:00〜23:30放映(15分ほど後ろにずれ込むことも)
オフィシャルHPは、http://www.fujitv.co.jp/HR/index2.html
脚本・総合演出:三谷幸喜
出演:香取 慎吾(轟 慎吾) 今井 朋彦(村井朋彦)
篠原 涼子(淡島涼子) 酒井 美紀(神野美紀)
戸田 恵子(宇部恵子) 國村 隼(八木田旬一)
中村 獅童(鷲尾幹弘) 白井 晃 (和久井晃)
小野 武彦(須磨武彦) 浅野 和之(鰐淵和之)ゲスト 第 1 話:なし 第 2 話:池谷のぶえ(須磨信子)
第 3 話:大倉孝二(ピザ屋) 第 4 話:号泣(運送屋)
第 5 話:なし 第 6 話:なし
第 7 話:生瀬勝久(ホイさん) 第 8 話:古田新太(田淵ジョー)
第 9 話:生瀬勝久(ホイさん)・宮地雅子(食堂のおばさん・梅津)
第10話:生瀬勝久(ホイさん)・宮地雅子(梅津さん)
第11話:生瀬勝久(ホイさん)・宮地雅子(梅津さん)
・号泣の片っぽ(マネージャー)・剛州(グレート大納言)
奥田民夫&愉快な仲間たち
第12話:三谷幸喜(轟先生のお兄さん)
第13話:草なぎ剛
第14話:小日向文世(サンチョパンサ店長・小仏)
第15話:池谷のぶえ(須磨信子)・浅利陽介(須磨直列)
第16話:相島一之(黒崎)
第17話:斉藤清子(生活指導教師・寸原先生)
第18話:市村正親(チェッキーさん)・野仲功(ロングフェイス)・号泣(子分)
第19話:生瀬勝久(ホイさん)
第20話:藤村俊二(保健室の日和先生)
第21話:岸田今日子(八木田の母)・宮地雅子(梅津さん)
第22話:川平慈英(ジェームズ・小早川)・宮地雅子(梅津さん)
・号泣その1(昼の部の高校生)・号泣その2(マネージャー)
第23話:伊東四朗(武藤輝男校長)・宮地雅子(梅津さん)
▼三谷さんのドラマ▼
(あくまでも「私はこう思う」というお話なので、お気を悪くされた方がいらしたらゴメンなさい)三谷作品の笑いは「どっかーん」じゃなくて「くすっ」。
良くいえば「下品じゃない、良質な笑い」、悪くいえば「他愛ない笑い」。
この他愛ない笑いは、例えば5回分で爆笑1回分に相当するかというとそうでもなくて、「どっかーん」と笑えない小さな欲求不満が積もり積もっちゃう感じがする。これは、笑いのツボが私のそれと微妙にずれているせいもあるのかな。
連続ドラマだと「1回くらい見なくても平気か」と思ってしまうこともあるし。今回の「HR」にハマったのは、1.ライブ感(役者のドタバタや一発勝負の緊張感で他愛なさが相殺される)、2.時間枠が30分(長いとダレてしまうこともあるので、このくらいがちょうどいい)、3.1話完結(舞台劇に近い感じがいい)、4.舞台がどこにでもありそうな定時制高校(政治の舞台や、村の存亡がかかった法廷で「他愛ない」をやられると、ちょっと辛い)、この辺に理由があるかと。
◆◇◆ 私が三谷ドラマを観て感心させられるのは、「笑い」よりむしろ「配役やセリフの妙」そして「人間を見る目の確かさ」だ。
[配役の妙]
まず、テレビではあまり馴染みのない役者の起用が上手い。もともとが劇団「東京サンシャインボーイズ」の主催者であり脚本家であったのだから、舞台の人に詳しいのは当然か。今回のレギュラーの中では今井朋彦さんがテレビであまり見ない顔。ちょっとニヒルな先生役だが、躁ぎみの浮き足立った面々の中での絶妙なアクセントになっている。三谷ドラマの常連、東京サンシャインボーイズの役者さんは今回のレギュラーにはいないが、そのうちゲスト出演するかもしれない、期待しよう。
お笑いの人が活躍することも多い。昔のドラマでいうと「総理と呼ばないで」の仲本工事さんの起用は「やられた!」と思ったものだ。「古畑任三郎」での小堺一樹さんの秘書役、石井正則さんの刑事役も印象的だっだ。
脇役に味があるのも特徴。「今夜、宇宙の片隅で」の梅野泰靖さんとか、「古畑任三郎」の八嶋智人さんとか。脇にまで気を配った脚本も座付作家をしていた三谷さんならでは。[セリフの妙]
映画の名惹句や短編小説の最後の一行のように、とても印象的なセリフが時折登場する。過去の作品の中から思いつくものをあげてみよう(ドラマを見ていない人には何のことだか分かりませんね、すみません)。
「役者の鑑でしょ?」(警部補・古畑任三郎 堺正章の回)
「あなた、友だち少ないでしょう」「あなたもじゃないですか」
「友だちになりますか」「‥(黙って首を横に振る)」(警部補・古畑任三郎 小堺一樹の回)
「後悔? もう、してるよ」(合い言葉は勇気)
「それはまた、別の話」(王様のレストラン(これはナレーションだけど))「人間を見る目の確かさ」
脚本家の人間性が如実に表われていると云ってもいいのではないだろうか。私が三谷ドラマで一番感心するのは、実はこの部分。
コメディーなので「笑えるか、笑えないか」だけで評価する人もいるが、それでは片手落ちのような気がする。大袈裟に云えば「人間って、いいなあ」と思わせてくれるような部分。あんまりそれを強調されても説教臭くなってしまうが、程よく笑わせて、程よくほろりとさせられて。そこが好きだ。
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