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2月16日
古処誠二『UNKNOWN』、読了。
ユーモアのある文章、魅力的な登場人物。期待通りに読み進んでいったのですが、ラスト、朝香二尉の手紙を読む頃には、胸が熱くなりました。
いやあ、いいもの読んだ。感動。みのりさんありがとう。
古処さんの小説を読まれた方はぜひ、秋山実里さんのサイト「Auto
Store」へ。古処さんご本人が「私より詳しいです。すばらしい」と絶賛されたほどです。作者のお墨付きですからね(うらやましい!)。私からもおススメです。
古処さんは新作『未完成』が四月に出るんですよね。それまでに第二作『少年たちの密室』も読んでみよう。うん。
でも次はやっぱり、小野不由美さんかな。新刊を読むなんて私にとっては滅多にないことだし。
この調子だと、海外ミステリなんていつ読めることやら‥(一応、クイーンとかクリスティとか、手元に何冊か揃えたんですけどね)。まあ、あせらずにひとつひとつ片付けていくとしますか。
読書記録の項、書き足しました。
2月17日
ここに乙一さんのインタビューが載ってます。ほんわかした感じで、面白かったです。
出版社は、本が売れなきゃ商売になりませんから、しょうがないのかもしれませんが、既存のジャンルに無理矢理当てはめて、それを本の売り文句にするのも善し悪しだと思います。
例えば乙一さんの場合「ホラーの俊英」なんて呼び名があるけど、私から見ると、どこがホラーじゃって感じ。むしろファンタジーに近いような‥。でも、最近ホラーが売れてるから、そういう冠を付けたくなるのでしょうね。
殊能将之さんの小説を「どこが本格?」って云ってる人がいたけど、別に殊能さん自身が「僕は本格を書きました」と云ってるわけじゃない、勝手にそう呼んでるのは出版社でしょう。
ネットの影響も相まって、ますます情報が氾濫する昨今ですが、何の期待も先入観もなく、まっさらな気持ちで読むのが一番いいのかもしれませんね。かと云って、情報に全く背を向けちゃうと、いい本があっても気付かずに終わっちゃうおそれもあるしなあ。難しいね。
話はずれますが、友人がHPの日記の中で「自分はミステリが好きと云うよりは、小説を読むこと自体が好きなのだ」と書いていて、じゃあ私はどうなんだろうと考えてみました。
小説については「結末の意外性」と「伏線」が好きですね。忍者屋敷の壁みたいにくるっとひっくり返してくれたり、緻密な伏線がいっぱい張ってあったりすると、とっても嬉しい。
あとは、読みやすいものが好き。平易な文章で書かれていたり、くすくす笑えるユーモアがあったり、そういうものは自分の中で点数が高いです。
もちろん、内容に感動!ってのもありますが。最近はミステリ以外には滅多に手を出しませんね。
本を読むことは好きですけど、実を云うと(皆さんとっくにお気づきでしょうが)小さい頃は暇さえあれば本を読んでる子、ではなくて、暇さえあれば絵を描いてる子だった(笑)。はい、今でもそうです。だから、作家のデータベースなのに、ギャラリーの項が一番更新回数が多いという妙なサイトになってしまったわけで。ははは。
まあ、こういうのもありかな、と自分に都合良く思ってますけど。
2月18日
マナーのきちんとしている人というのは、見ていて気持ちがいいです。
たまたま今日、そういうことが二つ重なりまして。一つは、メールで教えていただいた綾辻さん情報。ちょっと詳しくは書けないのですが、綾辻さんって、何事においても礼儀をわきまえた、きちんとした方なんですよね。それと、とても気配りのできる方。そういうエピソードはいろいろあって、今回も「うん、綾辻さんらしい話だな」とニコニコしてしまいました。
もう一つはネットの友人のこと。私が出したメールの返事が、それはしっかりしていて、感心させられる内容だったもので。
私も見習わなければ。うん。
「兎は亀の振りをして、亀は兎の振りをする。その仮面が幾重にもなるものだ」という言葉が、森博嗣さんの『笑わない数学者』に出て来るのですが、それからちょっと連想したこと。
自分では「私は兎」と思っているのに、まわりの人が口を揃えて「あんたは亀よ」と云うとして。
それって、周りの評価が不当なのか、自分の認識が間違っているのか。
私は兎なんでしょうか? それとも亀なんでしょうか?
自分のことって、分かっているようで実は分かっていなかったりする‥。
ちょっと「課題」を抱えてて、正規の読書はしばしお休みかな。掲示板でいろいろおススメ本紹介して下さった方々、ありがとうございます。どんなに時間がかかっても、mihoroはちゃんと読みますので、反応がすぐに返ってこなくても懲りずにいろいろ教えて下さいね(^^)。
2月19日
オフ会レポ、武垣さんの「Narumo's
page!」でも、アップされました。
加納朋子さんの『ななつのこ』読了。連作短編集です。
昨年文庫化された『ガラスの麒麟』や単行本『螺旋階段のアリス』が面白かったとあちらこちらで聞いたもので、まずはデビュー作を読んでみました。
とても優しい気持ちになれる本でした。主人公の駒子が体験する日常の謎と、童話集『ななつのこ』が上手くリンクしていて。佐伯綾乃さんの謎解きも鮮やか。最後には「あっ」と驚かされるちょっとした仕掛けもあったし。
「白いタンポポ」は自分の話のように感じました。あと「一万二千年後のヴェガ」も心に残ったです。
陽射しが春です。雪深いところではまだまだ冬なんでしょうけど、こちらは昼間ぽかぽかしてます(でも、風は強かった)。梅の蕾がわずかにふくらんできました。
2月20日
春眠暁を覚えず。いえ、一年中眠いです、私の場合。
『明治の西洋館 I・II』(毎日新聞社)という写真集を図書館から借りてきて、楽しく見てます。長崎のグラバー邸に始まり、個人の邸宅や公共の建築物(銀行、教会、病院、etc‥)の写真が色々。十角館ならぬ十六角形の館があったり、うーん、美しい‥。
外観だけでなく館内部の写真も一部あって、いかにも殺人事件の起こりそうな‥(おい!)。
「♪あしーたがある、あしーたがある、あしーたがあーるーさ〜」CMでお馴染みの曲がラジオから流れてきました。ウルフルズが歌ってたんですね(元歌は坂本九)。
「Tomorrow is another day」は風と共に去りぬの名セリフ。辛くても、ヤなことあっても、何とかなります。何とかしましょう。
「チョコボール殺っちゃん一羽下さい」のちかさんにお応えして、殺っちゃん工房のアイコン増やしました。チョコボールはイマイチ‥だけど、うさちゃん、ねこちゃんは結構かわいいかも(もう、どこが殺人鬼なんだか(笑))。
2月21日
掲示板[339]にて、アンケートをとっています(提案者・ちぇしゃさん)。みなさん、ぜひ参加してね。
『あなたは、館シリーズの中で、どの作品が一番お気に入りですか?』
できたら簡単に、その理由も書き添えて下さい。宜しくお願いします。
オフ会の時は、皆さんバラバラだったんだよね、答えが。今回は、どうでしょう?
私は、はっきり云って、どれも好きなんですけど‥。そういえば、有栖川さんは『有栖の乱読』の中で『時計館』をあげてらっしゃいましたね。一方、森博嗣さんは『ミステリィ工作室』の中で『水車館』をあげてらした。うんうん、わかる気がするなあ。
今日初めて行った場所のBOOK OFFで『四〇九号室の患者』の単行本を発見! 買ってしまいましたよ。ふふふ。
2月22日
I II III IV V VI VII VIII IX X
氈@ 。 「 」 、 ・ ァ ィ
突然何じゃとお思いでしょうが、「ろーますうじ」と打ち込んで変換を押すと、ちゃんとフォントがあることを今日発見しまして。
すみません、Windowsの皆様、二行目の文字はちゃんと読めますでしょうか(一行目は読めるよね、普通の大文字の英字(半角)だから)。教えていただけると嬉しいです。
昨日は米を搗きに車で出かけたところ(これ、都会の方はわからないかもしれませんが、うちの近所には「無人の自動精米機」なるものがあって、100円入れると玄米を精米できるのね)、米の袋が破けて、車の中が米だらけ(大泣)。でもまあ、車の外で破けたんでなくて良かった。
すっごくいい天気。抜けるような青空です。わーい!(今日はこれ、昼間に書いてます)
2月23日
今回も殊能さんのサイトで知りました、芸能ネタ。反町&菜々子入籍ですか。ふうん。
昨日書いた機種依存文字。そもそも「機種に依存する」ってとこが気に食わない私です。何でユーザーに余計な負担かけるかね?(偉そう) 最初っから統一しときゃいいじゃんねえ。
WinとMacの数の比率ってどのくらいなんだろう? 圧倒的にWinが多いんでしょうね。少数派のMacユーザーとしては、Mac自体には満足してるんだけど、機種間のトラブルでへこまされることはしばしばあります。
友人に「M(私の本名)からのメールはすんなり開けて、嬉しかったあ」と云われたことがあります。その子もMacだったのね。よっぽどトラブルが多かったんだろうなあ。
私も最初の頃はWordやExcelで書いた添付ファイルが開けなくて、しかもその頃は何で読めないのか分からなくて困りましたね。今はMac版のOfficeが入ってるんで、そういったメールが来ても大丈夫ですが(でも自分じゃ全く使ってない>Office(笑)。使い方も良く知らないし)。
森博嗣さんの日記を愛読してる人達は、そういうことに敏感でしょうが(笑)、普通は相手の環境にまでそんなに気を遣わないですもんねえ。しょうがないよね。
でも、むっちゃ笑えたこともありました。ある方のHPで、トップページの更新記録のところにかわいいウサギさん(ここの背景の殺っちゃんくらいの大きさの)がいたんだけど、ある日突然、化けました(笑)。いつも通りにアクセスしたらね、画面の4分の3くらいの超拡大ウサギが、どーん、と。な、何事じゃあ、これからはこういうトップになるのかしら、それにしても‥と掲示板でお知らせしたら、原因はわからないけれど、Macだけそういうことが起こっていたらしい(そこの管理人さんはWin)。
これは、思い出すたびに爆笑できる楽しい想い出です。皆さんも想像してみて。Ayalistにアクセスしたら、画面と同じくらいの大きさの殺っちゃんの顔が、でーん! びっくりするでしょ(笑)。
2月24日
小雨そぼ降る、寒い一日。読書にはもってこいの一日かも(でも次男くんがうるさくまとわりついてきて、なかなか‥)
朝起きられず、布団の中で沈没してたら、子供たちが三人で朝ご飯をさっさと済ませていました。長男くんがお湯を沸かし、残りご飯で三人分のお茶漬けを作った模様。長女さんは、やはり昨日の夕飯の残りの麻婆豆腐に火を入れて、器によそって。
母親がぐうたらだと、意外と子供はしっかりするものですねえ(おいおい、それでいいのか)。あ、父親はさらに昼過ぎまで寝ておりました‥。
Step2を、あちこち少しずつですが書き足しております。読書も相変わらずのろいですが、楽しんでおります。
綾辻さん、そろそろ来月の『暗黒館』の締め切りかな‥。
夜はテレビで『ターミネーター2』。もう、何十回と見てるけど、大好きです、これ。もう、十年も前の作品なんだね。『1』は映画館で見たけど、『2』も大きいスクリーンで見たかったなあ。
2月25日
お天気雨はきつねの嫁入りっていうけど、お天気雪は何て云うんでしょう?
午前中ほんのひとときだったけど、キラキラ陽が射す中、雪が舞ったんですね。不思議な感じ。綺麗でしたよ。
♪ 四六時中も好きと云って〜 の「四六時中」は、4×6(しろく)=24で24時間、つまりは「一日中」って意味なんだってね。知らなかった‥。
読売新聞は、毎週日曜日に本のコーナーがあって、「いち押しHONライン」ってコラムがあるのね。先週「”びっくりする本”というテーマでお薦め本を募集したのに、寄せられた投書の中でミステリーが2冊しかなくて意外だった」と書いてあって、そしたら一週間の間にミステリファンから投書が殺到したらしい。
海外ものではクリスティが人気。そして国内では「本格ファンを満足させる作家は誰か。この一週間でそれが判明した。綾辻行人だ」と書かれていて、「そうだろ、そうだろ」とニコニコ。もちろん作品は『十角館の殺人』。当サイトの掲示板でちぇしゃさんが募ったアンケートでも『十角館』大人気だったもんね。コラムの最後は「綾辻ファンの多さにはホント、びっくりしました」と結ばれていました。
よく「『十角館』のように、またはそれ以上に驚かせてくれる作品に出会いたい」って巷で聞きますけど、皆さんの多くは『十角館』で感動して、その後綾辻さんの著作をあれこれ読んで、その周辺、いわゆる新本格の作家たちの作品をいろいろ読んで‥っていうふうに、(ミステリの)読書経験がどんどん豊富になってますよね。最初の頃と比べると、ちょっとやそっとのことじゃ驚かなくなってきてる。そうした人々の期待に応えるべく新しい作品を生み出さなきゃならない‥ハードルはますます高くなるばかり‥ミステリ作家って大変な商売だなあって、しみじみ思いました。
綾辻さん、頑張って下さいね〜。何か、馬鹿の一つ覚えみたいに「頑張って」しか云えないんですけど‥ほんと、応援してますので。
2月26日
読み終わって興奮覚めやらぬうちに書いてしまおう‥というわけで。
私にしては珍しく、発売と同時に購入してリアルタイムで読んだ、小野不由美さんの『黒祠の島』(祥伝社ノン・ノベル)。なかなか読みごたえありましたよ。
どういう内容かというと‥「黒祠」というのは明治政府の採った祭政一致政策にくみしなかった神社で、云わば邪教(それほど奇妙キテレツなものではないのだが)。いまだそれに囚われた島での殺人事件をめぐる話。
『屍鬼』の時も思ったのだけれど、登場人物ひとりひとりの生い立ちやら環境やらのバックグラウンドがきちんと書かれているので、彼らのとった行動にいちいち納得がいくのね。そういうところはさすがです。因習に囚われた島といっても、島民それぞれに思うところは違って、頑な人もいれば、割と協力的な人もいる。十把一からげにしないところがいいと思いました。
犯人よりも、作中のある設定に「おお、そうだったのか!」と思わず声を上げちゃいました。ラストシーンはとても好きです。
さて、次はオススメされた本を読もうかな。手元には『陀吉尼の紡ぐ糸』と『悪魔の涙』が。だいぶ前に薦められた『プレゼント』は図書館で予約中。あ、麻耶雄嵩さんの本もあるなあ。
こういう状態を「嬉しい悲鳴」っていうんだよね。読みたい本がいっぱい(^^)。そうそう、クリスティやクイーンもあるぞ。これ読むのは‥いつになることやら‥。
あ、そういえば、以前読んで面白かった文春文庫の本って『大統領、失明す』でした。
2月26日(その2)
宇都宮に紀伊国屋書店があって、久しぶりに行ってきました。片道10km、ママチャリで(笑)。
天気も良好、気持ち良かったです。足が筋肉痛になりましたが(だって、車で行くと駐車場代ばかにならないし)。
大きい本屋はいいなあ。ハヤカワ文庫や創元推理文庫がずらーっと揃ってるもん。先日読んで気に入った加納朋子さんの本を買ってきました。
ところで、10kmの距離を自転車で走って40分弱かかったのね。マラソンの選手は42.195kmを2時間ちょっとで走るわけだから、私が自転車で走るよりも速いのか‥。
25日の日記で紹介した読売新聞のコラムですが、ちぇしゃさんも探して下さったみたいだけど、読売新聞のHPには載ってなかったですね、残念。毎週の書評は読めるみたいだけどね。
2月27日
明日は長女さんの誕生日。お気に入りのケーキ屋さんが水曜定休なもので、今日一日早くお祝しちゃいました。8歳、おめでとう!
そうそう、先日「千羽鶴折形」がすべて載ってる『最新 折り紙のすべて』(笠原邦彦・著 日本文芸社)という本を見つけ、思わず本屋で「バンザイ!」。折り紙探偵団のHPで『秘伝千羽鶴折形』の復刻版が10,000円(高い!)で売られているのは知っていたのですが、この本は1100円。ふふふ、ついてるぞ〜。
ハヤカワの「ミステリマガジン」を立ち読み。カーの特集でした。こういうの見ると読みたくなっちゃうな、カーも。『皇帝のかぎ煙草入れ』と『妖魔の森の家』は読んだんだけど。
倉知さんのエッセイの中の「うわあい」に思わず声出して笑っちゃって、本屋で恥ずかしい思いをしました(汗)。
メール書いてて夜が終わっちゃった。文章だけで10KBって、やっぱ長いか? 読む方は大変だったかな(書く方も疲れた〜。目上の方へのメールだったもんで)。
2月28日
掲示板で話題になった、私とミステリとの出会い、コラムに書きました。子供向けのおススメミステリも、皆さんのを参考にして書いてみました。
第21回横溝正史ミステリ大賞の発表がありました。受賞作は川崎草志さんの『長い腕』。近いうちにカドカワのHPに選評も載ると思います。綾辻さんが選考委員なんですよね。去年は動画も見られたけど、今年はどうかな?
しかし、Excelの添付ファイルって、何であんなにでかいんだ!? 突然700KBもあるメールが届いたので何事かと思ったら、A4一枚程度の記事があるのみ。ま、いいんですけどね‥。
クロッカスが咲き始めました。春はすぐそこ、明日からは3月。卒業シーズンですね。
年度末で忙しい皆さんも、頑張って!
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