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 Ayalist 12月の日記(後半)

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12月16日

 トップページ、クリスマス配色にしたつもりだったんですけど、何だか暗ーいので、取り替えちゃいました。
 その代わり、日記の背景をクリスマスの夜っぽく。

 メフィストに「RALLY」という新コーナーが出来ました。佳多山大地さんが著者とのメールのやりとりの中で作品を読み解くという、そんなコンセプト。第1回は貫井徳郎さんの『神のふたつの貌』についてです。まあ、詳しくは雑誌を読んでいただくとして。
「著者が自作を読み解く」というのは、ある意味諸刃の剣だなと感じたのでした。

 裏話にはすっごく興味はあるんですよ。「この小説が書かれたのにはこんな背景があったのか」とか「この仕掛けにはこういう意図があったのか」とか、色々深く知りたいと思うから。
 でも、例えば書評家があれこれ云っても「ナルホド、そういう読み方もあるわけだ」と、あくまでも諸説の中の一つというふうに受け止められるんだけど、著者の言葉となると、その重みが全然違う、書いたご本人がおっしゃることが、唯一無二の正解という気がしちゃうんですよね。
 で、自分の考えていたのと違ったりすることもままあるわけで(これは、私の読解力が無いのが悪いのでしょうが)。そうすると何だか「ハズレ」と云われたような気分になりまして‥。
 貫井さんは、さすがにその辺りのことを考慮してか、「ここから先は読者にゆだねましょう」みたいに、全部を語らないで下さっていますけど。

 知りたいんだけど、あんまり赤裸々に知り過ぎてもつまらなかったりするのかなあと。それで「諸刃の剣」と感じたのでした。

 北乃坂柾雪『匣庭の偶殺魔』(角川スニーカー文庫)読了。
 ずいぶんと読み終わるのに時間がかかってしまいました。ある主要人物にどうにも馴染めなかったせいなのですが。
 でも「偶殺」というのは気に入った。というか、動機は違うけど似たような殺し方をする話を考えたことがあるもんで(笑)。

12月17日

 昨日紹介した『匣庭の偶殺魔』、やたらと小難しい名前の人が出てくるのは、もしかして森博嗣さんの影響でしょうか?

 JDCさんが「おすすめミステリ」として紹介して下さった『ミステリ美術館』(国書刊行会)が、今日の新聞の広告に載っていましたよ(やっぱり4000円‥)。
 あと、昨日の読売新聞には、皆川博子さんのコラムが載っていましたね。皆川さん、白泉社から『皆川博子作品精華』全三巻が発売中(三巻目は12月26日発売だそうです)。
 綾辻さんの「東京のお母ちゃん」、活躍中!

 14日の日記でちょっと紹介した、島田荘司さん編集の『21世紀本格』(光文社カッパ・ノベルス)、説明が足らなかったので補足を(週刊現代に記事が載っていました)。
 島田さんが提唱したのは「『モルグ街〜』の原点に戻ろう」、具体的には、ミステリアスな現象を最新科学で論理的に解明するということなのだそうです。そこで、最新のテクノロジーに詳しい作家たちに企画を持ちかけ、出来上がったアンソロジーが、この本。
 コンセプトはともかく、執筆陣がなかなか魅力的だし、内容も「ロボットと人間の共生」「ヴァーチャル世界」「クローンやキメラ」などなど、ちょっと読んでみたい気もしますね。

 ミステリチャンネル(スカイパーフェクTVやケーブルテレビで見られます)の書評番組スペシャル版「ベストブックス年間ベストテン」の結果がKADOKAWAミステリに載っていたので、国内編をここでもご紹介しましょう。

1.『国境』 黒川博行
2.『なぎら☆ツイスター』 戸梶圭太
3.『煙か土か食い物』 舞城王太郎
4.『鳥類学者のファンタジー』 奥泉光
5.『邪魔』 奥田英朗
6.『擬態』 北方謙三
7.『眩暈を愛して夢を見よ』 小川勝己
8.『模倣犯』 宮部みゆき
9.『上と外』 恩田陸
10.『悲鳴』 東直己

 ちなみに番組出演者は香山二三郎さん、豊崎由美さん、大森望さん、関口苑生さん、茶木則雄さん。選ぶ方によって、ベスト10も全っ然違うものになるんですね。

「週刊現代」の「勝ちにいく麻雀 ホスト対決」は、綾辻さんが見事優勝!! トロフィー片手にポーズをとってるお写真が掲載されています(^^)。
 今月の決意は「ダイエット続行」だそうで。ダイエットもいいですが、健康一番。風邪にはどうぞお気をつけて‥。

12月18日

 東京創元社のHPに、鮎川哲也賞「突撃!」マンガ・レポートというのが載っています。
「魂浮いてる綾辻さん」が見られるよ(笑)。

◆◇◆

 今年読んだ本のことについて、掲示板にしか書いていなかったので、日記にも少し書き留めておこうかな。
 あくまでも個人的な感想なので、ちょこっと参考までにって感じで読んでいただければ。あと、妙な賞の名前は、気にしないでいいです(笑)。

[あなたの小説に出会えて良かったで賞]古処誠二さん

『UNKNOWN』と『未完成』を読みました。ミステリとしては小粒かもしれないけれど、きちんとツボは押さえていると思うし、何よりストレートに胸に訴えかけてくるものがありました。
 本格でありながら、社会派でもあるという、希有な作品だと思います。
『少年たちの密室』は、まだとってあります。次作が出る前には読もうかな。

[あなたにしか書けないで賞]乙一さん

『きみにしか聞こえない』表題作にすっごくハマりました。小説を読んで泣くことは滅多にないんですけどね、うるっときました。「華歌」は、二十歳そこそこの男の子が、どうしてこんな物語が書けるのだろう‥と、驚きでした。
 だいたい「なんでも好きなのを書いていいですよ」と云われて書いたのが『死にぞこないの青』だっていうんだもん(笑)。物語全部が「乙一ワールド」なんですよね。乙一さんにしか書けない物語。この若さで既にオリジナルティを確立してるってのが、すごい。

[読んでる間幸せでした賞]倉知淳さんの『壷中の天国』

 本、厚いです(『屍鬼』ほどじゃないけど(笑))。でも、ぜんぜん長さが気にならなかった。読んでいる間中、とっても楽しかったです。
 第1回本格ミステリ大賞受賞作ですからね(自慢して下さい、倉知さん(笑))。もっともご本人は「これは本格じゃないでしょう」とおっしゃっていて、私も実は「この謎のほどけ方は、本格とは云いがたいなあ‥」と思ったのでした。もともと「僕のは本格じゃなくて、本格のパロディです」と明言していた倉知さんですから、あえて「本格を書いて下さい」とは申しません。どうぞご自分のお好きなものを書き続けて下さいね。
 今年は講談社ノベルスから猫丸先輩の短編集が出るんですよね。あと『過ぎ行く風はみどり色』の文庫化も。ふふふ、楽しみ。また加納朋子さんと作品数を競われるのでしょうか(笑)。

[ガシガシ書いて生活が成り立ってしまうと、ダンナ様の書く気が薄れるので困るで賞]

 小野不由美さん
 ‥嘘です冗談です(笑)。今年は十二国記の新刊が5年ぶりに出て、ファンは涙を流して喜んだはず。これからもどうぞ思う存分書いて下さいまし。
『黒祠の島』も読みましたが、何といっても良かったのは『屍鬼』。登場人物ひとりひとりに物語があって、設定も細かいところまで実に良く出来ていて、すごいです。
 文庫化が楽しみ。でも再読は時間と体力がいるなあ(笑・なんてったって5冊だもん)。

‥長くなっちゃったので、続きは明日。

12月19日

 週刊文春の傑作ミステリーベスト10が発表になっていたので、ミステリランキングを更新しました。今年のランキングで傑出しているのは『模倣犯』と『ミステリ・オペラ』のようですね。

◆◇◆

 昨日の続き(長いぞ、おい)。

[『推理力』の筆跡鑑定の結果は、当たってると思うで賞]我孫子武丸さん

「白黒はっきり」「曖昧を嫌う」「コンピュータ好き」「多方面型」一般読者の私が見ても、当たってる〜と思いました(笑)。我孫子さんって、興味の対象があまり長続きしないタイプの方なんじゃないかなあと、勝手に想像。
 今年は『人形は〜』シリーズの新刊が出たのが、何より嬉しかったです(前作は角川ノベルスから出たんだよね。角川ノベルスって今もあるのか?)。おむつと朝永さんが結婚し、子供が出来て‥と、ずっと書き続けてほしいシリーズです。飽きちゃったとか云わないで下さいね>我孫子さん。
 そうそう、『腐蝕の街』『屍蝋の街』の続編の予定もあると、某掲示板でおっしゃっていたので、それもすごく楽しみ。

[新年の目標はとりあえず達成したで賞]エラリイ・クイーン

 海外ミステリを読むという目標を年始に掲げたので、古本屋を回り本を集めました。クイーンは国名シリーズをまず読む予定。クリスティも、有名な作品は読みたいな、と。ヴァン・ダインやガストン・ルルーの代表作も。カーは‥どうしようかな、その後‥かな。
 本はかなり手許に揃ったので、あとは読むだけ(笑)。『ローマ帽子の謎』をまず読みました(1年で1冊かい、おい!)。人生まだまだ先は長いし、お楽しみはゆっくりと堪能させていただきます。

[いつになったら読み終わるので賞]京極夏彦さんの『続巷説物語』

 いいかげんに本を買いなさいって(笑)。図書館で借りて来ては読み、借りて来ては‥の繰り返しでした。いつでも図書館にあるとは限らないので、どんどん読了が先延ばしに(読み終わるのがもったいない、という理由も大きいですが)。
 やっぱり買おうかな。でも、文庫で揃えたい気もするし(表紙が張り子かもしれないし(笑))、うう‥。
 ここまできたら、年越し決定(笑)。来年にはいくらなんでも読み終わるでしょう。

[今年の問題作で賞]貫井徳郎さん『神のふたつの貌』

 初読の時は、トリックの必然性がよく分からなかったのですが、後で書評を読んで「なるほどな」と思いました。でも、ミステリ以外の部分の存在感が圧倒的なので、逆にどう評価していいのか自分の中で定まらなくて。なので「問題作」。
 キリスト教に絡んだテーマも重かったですね。打ちのめされたけど、読みごたえがありました。

 続きは明日(まだ続くのか!)。

12月20日

 さえさんの「My Sweets & Sours」とリンクさせていただきました。3DCGのオリジナルキャラたちが大活躍。とっても可愛くて楽しいHPです。
 アカマメストラップ、楽しみにしてま〜す(^^)。
 それから、ちかさんからの頂き物をギャラリーにアップ。いつもありがとうございます。もらってばっかで、申し訳ないです。

 昨日は、17:00にいったんアップした日記を2時間後に差し換え。未読の方もいるのに、ちょっと語り過ぎましたね。反省。
「人に推理小説を勧める時、多言は禁物」「過剰な期待を減少させるような云い方で勧める」(『占星術殺人事件』ノベルス版解説より)
 肝に命じておきましょう。
 カウンタをチェックしたら、10人位の方が差し換え前にアクセスしたらしく‥すみません、そんなわけで昨日の日記、一部が変わっております。

◆◇◆

 では、昨日の続き(今日こそ終わります)。

[本格のショートショートを書いて下さってありがとう賞]有栖川有栖さん

 学生時代、星新一さんの影響をたーっぷりと受けた私にとって「ショートショート」という分野は、ミステリ同様とても愛着のある特別なもの。『ジュリエットの悲鳴』で初めて「本格のショートショート」と出逢って、えらく感激しました。
 有栖川さんの短編には時折、キラリと光るエスプリがあるので、好きです。
 あ、有栖川さんにはもう一つ賞を。[安楽椅子探偵、まだまだ続けてほしいで賞]

[本格は品格で賞]横溝正史さん

 往年の角川映画の大ヒットは、横溝さんの名前を全国的に広めましたが、その一方、「辺鄙な田舎の村」が舞台で「旧家の跡目相続」などにまつわる「おどろおどろしい話」だという先入観を、皆に植え付けてしまった弊害もあったのでは、と思います(私がそうだった)。
 読みやすかったですよー。事件は陰惨でも、文章はとても暖かいし品があります。探偵役の金田一耕助も魅力的です。あと、横溝さんの作品にはよく「悪女」が登場するように思うのですが、彼女たちもなかなか肝っ玉が据わっていて、自立したひとりの人間として描かれているので、同性として納得できる気がします。
 金田一少年の事件簿でミステリを知った若い君たち、「じっちゃん」の話も読んでみないかい? 角川文庫から沢山出てますよ。

[今年の一冊を選ぶとしたら、これだ!]『霧越邸殺人事件』

「霧越邸の部屋」を作成するために読み始めたんですけど、11月はどっぷりこれにひたっていました。読んだ時期も良かったですね、ちょうど季節が重なってて。
 精神的にちょっと辛い時期でもあったので、ほんと、この本が心の支えになりました。救われました(人殺しの話に救われる、というのもなんですが)。一生忘れられないだろうな、この体験は。
 通して読むのは、今回で3回目かな? 犯人もトリックも分かっているのに、どうしてこんなにハマれるのでしょうか。二十代でこの物語を書いてしまった綾辻さんには、ひたすら敬服。この作品にかける作者の想いが十二分に感じられて、それも相まって感動しまくりでした。

12月21日

 綾辻さんへの応援メッセージ、参加して下さった方々、ありがとうございました。
 去年とほぼ同数の書き込みがあって、とりあえずほっとしています。こういう企画って、参加者が少ないと管理人ドツボにハマるので、最悪の状態は免れたかな。でも、己の力不足や至らなさをひしひしと感じ、反省しきりの日々であります。ふう。

『名探偵は、ここにいる』(角川スニーカー文庫)読了。
 太田忠司さん・鯨統一郎さん・西澤保彦さん・愛川晶さんによる評判のアンソロジー。さらっと読めるけど、なかなか面白いです、これ。
「神影荘奇談」狩野俊介君がどういう子なのかを知らないと(つまり、既刊の俊介君シリーズを一冊も読んでいないと)、この作品の良さはちょっと分かりにくいかも。
「Aは安楽椅子のA」確かに安楽椅子探偵だわ。わはは。
「時計じかけの小鳥」西澤さんの作品、『七回死んだ男』しか読んでいないのですが、なるほど、こういう作風なのですね。結構好み。
「納豆殺人事件」笑えます。でも、解決編はどんぴしゃと決まって、なかなか。

『緋色の囁き』映画について、ちょっと情報が錯綜しております。確かなことが分かり次第お伝えしますので、暫しお待ちを。

12月22日

『すべてがFになる』がついにゲームになるのか。へええ(でもたぶんやらない)。

 明日は綾辻さんのお誕生日です。おめでとうございます!
 盛大にトップ絵も変えて‥といきたいところですが、ちょっと無理そう(すみません)。

 次の更新は24日になる予定。

12月23日

 車のトラブルは、島田潔さんの専売特許(?)でしたが、我が家の車も昨日は災難に見舞われました。
 朝9時、目的地へさあ出発、おっとその前にガソリン補給‥と、GSに寄って。そこでエンジンが全くかからなくなりました(涙)。
 販売店に電話して、店の人に来てもらったところ、ある部品を交換したらなんとか正常に。どうもよく起こる種類のトラブルらしく、店の人もちょっと見て「ああ、ここが」とわかった様子。

 車が動くようになったのはいいものの、結局予定より4時間遅れで出発。雪を見ながら温泉宿でゆっくりするはずが、着いたら即夕飯という慌ただしいスケジュールになりました。まあ、キャンセルせずに済んだからいいか。

 お誕生日おめでとうございます、綾辻先生。
 あまり嬉しくないなどと、どうぞおっしゃらずに(笑)。また新たな綾辻先生の小説に出会えるのかと思うと、ファンはわくわくしてしまいます。
 2本の連載、頑張って下さい。皆で心から応援しています。

12月24日

 ラジオから流れてくる音楽は、クリスマス一色。
 なかでも、ゴスペル調の「ハレルヤ」はカッコよかったなあ。

 今日は、綾辻さんの奥様、小野不由美さんのお誕生日ですね。おめでとうございます!

 三連休の最終日、そしてクリスマスイブ。皆さんいかがお過ごしでしょうか。学生さんはもう冬休み突入かな。
 私は「クリスマス〜」「大掃除〜」「年賀状〜」と叫ぶばかりで身体が動かず(笑)。「精神的に超多忙」ってヤツですね。うだうだこの日記を書いてる場合じゃないんですが、ほんとは。
 ひとつずつ身の回りから片付けていきましょう。

 ちかさんからとマジねこさんからのクリスマスプレゼント、ギャラリーに飾らせていただきました。
 皆さんばりばり活動されていて、すごいなあ。見習いたいです。

 綾辻さん、今年最後の締め切りでしょうか(毎月25日あたりが確か『暗黒館〜』の締め切り日)。『最後の記憶』もいよいよ佳境に入って来て、お忙しそう。
 どうぞお身体にお気をつけて、良いクリスマスを。
(去年の今頃は「安楽椅子探偵の聖夜」放映直後でどたばたしてたんだっけ。なんだか懐かしい‥)

12月25日

「日本人なら白いご飯と、こたつにミカンだよね」と、長男くんが云っております(笑)。
 去年も年末は、この壁紙にしたんだよね。お気に入りの「ミカン柄」です(この日から背景を替えたのでした)。

 季節に合わせて『クリスマス12のミステリー』(アシモフ編・新潮文庫)を読み始めたものの、お目当てのクイーンやカーの作品まで到達する前にクリスマスが終わっちゃいそう(笑)。まあいいや、読了したら感想書きます。

 平行して読んでいるのが、岡嶋二人さんの『眠れぬ夜の殺人』(双葉文庫)。岡嶋作品はパリ・ダカの話以外は全部読んだつもりでいたら、いわゆる「捜査第0課」が登場する二作だけは読み残していたことに最近気付きました。
『眠れぬ〜』は講談社からも文庫で出てますね。読んでみようかなという方、講談社版のほうが入手しやすいかも。

 なーんて、本なんか読んでる暇はないぞ、私。大掃除が待っている(ため息)。

12月26日

 車が止まっちゃった元凶となった部品を交換。23000円は痛かった(涙)。

 岡嶋二人『眠れぬ夜の殺人』(双葉文庫)読了。久しぶりに岡嶋作品を読みました。
 ご存じない方もいらっしゃるかもしれないので‥岡嶋二人さんとは、徳山諄一さんと井上泉さんの合作ペンネーム。今は解散して(もう10年以上も前の話なんだなあ)井上さんは「井上夢人」として作家活動を続けていらっしゃいます(徳山さんの方は、何をしていらっしゃるんだろう?)。
 文庫の裏表紙に一部ネタバレ(と私は思った)な紹介文を載せるのはどうかと思いますが>双葉社さん。
 すらすら読めちゃう平易な文章、わくわく引き込まれるサスペンス、くっきり書き分けられた登場人物。今となっては少々「古いな」と思える部分もありますが、そこはそれ、楽しめました。
 良くも悪くも二時間ドラマを見ているような感じ。でも、ドラマの出来はいいですよ。
「捜査第0課」シリーズ二作目『眠れぬ夜の報復』も、続けて読書中(大掃除はどうした)。

12月27日

 相互リンク先の「エスイド」小池景子さんが、ミステリサイト「その日から」を立ち上げられました。自作の小説や、読書感想(けっこう辛口かな?)のコーナーもあります。
 新サイトでのお名前は「平平平平」さん。さあ、何と読む?

 岡嶋二人『眠れぬ夜の報復』(双葉文庫)続けて読了。
 一気に読めちゃいます。会話文が多いせいもありますね。でも、こういう読みやすい文章って、実際書くとなると、おいそれとは書けないものです。謎もなかなかに惹き付けられるものがあるし、上手いな。
 さあ、これで貫井さんの『失踪症候群』が読めるぞ、と。

 24日放映された二時間ドラマ「陰の季節(3)密告」、見逃してしまいました。
 先日BOOK OFFで入手した「ミステリマガジン」(綾辻さんと笠井さんの対談が載っていたので、買ったんだけど)の巻頭インタビューが、たまたま原作者の横山秀夫さんだったこともあって、見たかったんだよね。新聞に載ってたドラマ評も上々だったし。
 横山さんについては、以前実里さんのサイトでも取り上げられていましたしね。

 ドラマって、最近ほとんど見ていません。小説のドラマ化は、えてしてがっかりさせられることが多いし。でも、1992年(古いな)に放映された岡嶋さん原作の『99%の誘拐』は、なかなか面白かった記憶が(原作にはない人物が登場してたけど)。
 あと、1991年(さらに古いぞ)放映の『不在証明』。これは面白かった。ネットで調べたら、原作は斎藤栄さんの『真夜中の意匠』なんですね。ううむ、原作も読んでみようかな。
 この二つのドラマ、何故か両方とも俳優の伊原剛志さんが出てました。

12月28日

 今日が仕事納めって方もいらっしゃるでしょうね。お疲れまでした。
 外はしんしんと冷え込んでいます。でも、こんな晴れた冬の夜は、星に手が届きそうです。
 

 だいたい週1冊のペースで本を読んだこの1年。自分としては「まあまあかな」って册数なのですが、こういうサイト(作家データベース)をやっていると、それこそ1日1冊ペースで読んでる方などにお会いすることもあり‥。
 上には上が。まだ精進が足りません>私。

 あ、コラムの項の「こんなん読みました」は、随時更新しております。

 定期的にBOOK OFF巡りをするのが習慣になりました。本屋へ行く回数より多かったかも。
 安く買えるのは嬉しいけど、1冊の本にかけた著者の情熱や苦労を思うと、100円という値段は何だか申し訳ないような気にもなります(でもやっぱり定価ではなかなか買わない。特に単行本は)。

 積ん読本が一気に増えて、本棚増設。何年かして再読したくなることがままあるので、なるべく読了本も手放さないようにしているのですが、限界がありますね。
 本って、何でこんなに重いんだろう(笑)。

12月29日

 おそらく今年最後の更新です。次は年明け5日頃お目にかかれると思います(もしかしたら大晦日か元日にちょこっと日記をアップするかもしれませんが)。
 掲示板にはなるべく顔を出しますので、気軽に書き込みして下さいね。

 今年もAyalistを可愛がって下さって、ありがとうございました。
 見に来て下さった皆さんと綾辻先生に、感謝。

 ええと、この一年をざっと振り返ってみましょうか(さあ、今日の日記は長くなるぞ〜(笑))。

◆◇◆

 まず、綾辻さんの本業、小説のお仕事について。
 昨年に引き続き「IN・POCKET」誌上で『暗黒館の殺人』を、「KADOKAWAミステリ」誌上で『最後の記憶』を連載。
『暗黒館〜』はまだまだ続きそう。一方『最後の記憶』はいよいよ佳境に‥という段階。2002年の前半には本にまとまるのではないでしょうか。
 実は私、『暗黒館〜』は5月から、『最後の記憶』は今月分から読んでいません。雑誌は買っているのですが、一冊にまとまってから読んだ方がいいような気がしてね。

 5月に『黄昏の囁き』が文庫化(講談社文庫版)、11月には『どんどん橋、落ちた』がノベルス化。既刊の本で文庫化されていないのは『どんどん橋〜』だけとなりました。来年か再来年あたりには講談社文庫になると思います。あとがきと装幀が楽しみ。
 それから、そろそろエッセイ集の第2弾『アヤツジ・ユキト1996-200?』が出ないかなあ‥と密かに期待しています。デビュー当初に比べたら、雑分のお仕事も格段と増えているし。ふふふ。刊行は‥再来年あたりでしょうか(勝手に決めている私)。

「私の隠し玉」でおっしゃっていた「新しいプロジェクト」というのも気になります。プロジェクトと云うからには、単独ではなく誰かと組んでのお仕事なのでしょうか? ゲームじゃないだろうし、安楽椅子探偵のノベライズ? うーん何だろう‥楽しみですね。

 サイン会の時に綾辻さんが「『殺人鬼III』三年以内には」とおっしゃったそうなので、こちらも期待しましょう。3年かあ。『暗黒館〜』の次はそれかしら(気の早い)。

◆◇◆

 次はイベント関連を。
 1月、関ミス連冬の大会が京都で開催。綾辻さん、我孫子武丸さん、法月綸太郎さん、麻耶雄嵩さんという超豪華な面々による講演会がありました。
 4月は「安楽椅子探偵登場」「安楽椅子探偵、再び」のDVDが発売。それを記念して5月、綾辻さんと有栖川有栖さんの合同サイン会が東京と大阪で開催されました。東京ではトークショーも行われましたね。
「安楽椅子探偵の聖夜」DVDは11月に発売されました。第4弾の放映も決まっている模様(関西ローカル、来年3月頃)。
 8月は綾辻さん、有栖川さん、北村薫さんが「おんなじ穴」というテレビ番組に出演。ほのぼのとしたトークが楽しめました。
 同じく8月、綾辻さんにとっては恒例の「SF大会」、今年は幕張で開催されました。大森望さんに招かれて「SF/ミステリの今」というパネルディスカッションに出演。森博嗣さん、西澤保彦さん、山田正紀さんという面々に囲まれて「あまり本のでない人間がいるのは、肩身が狭かった」と密かにおっしゃっていましたが、なかなか興味深いお話が聴けたし、名刺交換も出来て嬉しかったです。
 6月は地元京都のラジオ番組にも出演なさってましたっけ、綾辻さん。

◆◇◆

 児嶋都さんによる漫画版『眼球綺譚』が発売されたのは、今年の1月でした。綾辻さん、あちこちで宣伝していらっしゃいましたね。よほどお気に入りだったご様子。
 ところで児嶋さんといえば、今度は『緋色の囁き』の漫画化作品を製作中。来月「ミステリーDX」に掲載されます。お楽しみに。

 一方、6月に情報が流れた『緋色の囁き』の映画化は、土壇場で中止になったとのニュースが。これまだ正式には発表されていないのでしょうか? 配給元の大映に問い合わせたけど返事来ないし。
 正確なところは、もう少々お待ち下さい。とはいえ、中止は確かなんだと思います。

 昨年創設された「本格ミステリ作家クラブ」。綾辻さんは発起人のおひとり。
 1月に候補作が決まり、5月投票。6月、栄えある第1回本格ミステリ大賞が決定しました。受賞作は倉知淳さんの『壷中の天国』。
 季刊誌「GIALLO」に全選評が掲載されたのも嬉しかったですね。

◆◇◆

 2月、武垣さんの「Narumo's page」と合同で初めてのオフ会を開きました。来年、同じようなメンバーで「鎌倉洋館ツアー」を計画中。実現するといいな。武垣さんとは仙台でもお会いしました。
 5月のサイン会の時も、沢山のAyalist常連さんとお会いしました。あと11月は、ちかさんやそのお友達と東京でカラオケ。ネットのお友達に実際に会えたのは楽しかったな。
 来年は、もし希望があれば「関西オフ会」やってみたいです。でも、お店とか全然分からないので、企画して下さる方がいれば‥の話ですが(他力本願)。

 来年もまだまだ続きます。これからもAyalistをどうぞよろしくお願いいたします。

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