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 Ayalist 6月の日記(後半)

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6月16日

 版が変わる度に買うなんて、綾辻さんの本が唯一無二なんですよー。

『霧越邸殺人事件』NON・NOVELS版、ご覧になりましたか?
 ひそかに「霧越邸の画像」を期待していたのですが、それは叶いませんでした。でも、白を基調とした素敵な表紙です。
 写真はジョイス・テニスンさん。HPはこちら。宗教画のような、優しく神々しい雰囲気の写真ですね。
 装幀は柴田淳デザイン室。柴田淳さんはこんな方。本の装幀もいろいろ手掛けられているようです。

 美術の項、更新‥が全面的に直し始まっちゃって、今日の更新遅れました。何度も足を運んで下さった皆さん、ゴメンなさい〜。

6月17日

 御器所さんの問題、第22問。
「緞帳はコンピュータになる。スロープは小説家になる。裁縫道具は18リットルになる。これ、な〜んだ?」
 あはははは、幕(緞帳)→ Mac(コンピュータ)、坂(スロープ)→ 作家(小説家)、糸(裁縫道具)→一斗(18リットル)ってことですね。答えは「あいだに「っ」を入れる」(ドラッグして読んでね)。
「18リットル」でピンときた私。算数の問題ばっかりじゃないんだね。

 大沢オフィス『大極宮の謎』(角川文庫)という本が7月24日に出るらしいです。といっても詳しい内容はわからないのですが。HPにも載っていないようだし。ううむ、謎だ。

 第55回推理作家協会賞を受賞された山田正紀さんと古川日出男さん。KADOKAWAミステリ7月号にコメントが載っていました。
 小説すばる7月号には受賞後の第一作も掲載。

 今週末は本格ミステリ大賞の授賞式もありますね。あれよあれよという間に夏が近づいてきます。ふふふ、『緋色の囁き』の漫画や『最後の記憶』が発売になる夏ですね〜(^^)。楽しみだなあ。
 新本格ミステリフェスティバル関西公演の日程はまだ決まりませんか。本当に年内に開催されるのでしょうか?なんだか不安。

 ところで、このミスの「私の隠し玉」で「謎のプロジェクトが一、二年中にお目見えする」と書かれていた綾辻さん。
 新本格ミステリフェスティバルは15周年記念(つまり今年開催)ですから「一、二年中」という表現にはならないと思うし、やはりあれは文藝春秋の「本格ミステリ・マスターズ」のことだったのでしょうか。でも「マスターズ」、綾辻さんの執筆は未定なんですよね。
 まだ隠された何かがあるのだろうか?(あったらいいな)

6月18日

「文芸ポスト」2002年夏号(小学館)に、有栖川有栖さんの「本格ミステリーとは何か」というインタビュー記事が載っています。自作のこと、本格ミステリ作家クラブのことなどが書かれていました。
「小学生の自分が夢中になったぐらいだから、本格ミステリは敷居が高いというわけではない」。確かにそうだよね。

 KADOKAWAミステリ7月号には、森博嗣さんのインタビュー記事が。これはKADOKAWAミステリのHPで読めます。雑誌ではモノクロですが、HPではカラーで写真が見られますよ(止まれの標識はどこから持ってきたのか?買ったのか?)。
『最後の記憶』の広告はまだ載っていませんでした。この分だと7月発売ということはなさそう(な気がします)。
 著者近況、日本推理作家協会賞の選考委員を務められた東野圭吾さんのひと言が痛烈。「分厚い本ばかりで(選考時に読んだ)総枚数はたぶん七千枚超。数少ない本好き人間を喜ばせることだけでなく、読書人口を増やすことを作家も考えるべきではないか、と、元・読書嫌い少年だった東野は思うのであります」とありました。
 そうおっしゃる東野さんですが、『白夜行』はかなり分厚いぞ(笑)。

 飛鳥部勝則さんの著書は未読ですが、この展覧会は魅力的だなあ。

[飛鳥部勝則展]
 会場:画廊宮坂 中央区銀座7-12-5 銀星ビル4F
 会期:8/26(月)〜31(土)
 時間:11:00〜18:00 
『バベル消滅』(角川文庫)口絵別バージョンや、『土屋隆夫選集6』(東京創元社)カバーの原画を含む、油彩画約20点が展示される予定。新作の中には今後小説の中で使用される絵もあるかも、ですって。

6月19日

 講談社文庫「真夏のミステリーズ」フェアの小冊子、ようやく書店に並び始まったので、もらってきました。
 桐野夏生さんのインタビューは、今月のIN・POCKETに掲載されていたものと同じですね。片やタダ、片や200円‥いいのかな‥。

 綾辻さんの本は、『時計館の殺人』と『黄昏の囁き』が紹介されています。

 こんなの当たるわけないじゃん、と思いながらも、ついつい真剣にやってしまう「ミステリー文庫占い」(笑)。
 私の結果は、以下の通り。
  吉兆‥「G. 凶」(げげっ)
  支配するもの‥「C.ミステリー小説」(うほほ〜い)
  幸運のミステリー文庫‥「C」(きゃあ、当たってる〜(喜))
 自分に都合のいいとこだけ信じることにしよう(笑)。

 ところで、冊子の最後のページがプレゼントの応募ハガキになっているのですが、賞品の中に「かまいたちの夜2」が! 毎月100名、合計300名に当たるそうです。講談社文庫の新刊とフェア書目の帯についている応募券2枚1口で応募できます。
 それから。来月「かまいたちの夜2」発売の前日に出る「小説すばる」8月号には、我孫子さんと乙一さんの対談が掲載! 内容はゲームのことについて、らしいです。こちらも楽しみ。
 我孫子さん、「君の名前は乙が名字で一が名前なの? それとも「乙一」でワンセットなの?」って訊くんだろうか?(笑)

 サッカー日本代表、お疲れ様でした。ワールドカップはまだ終わっていませんが、ちょこっとコラムなぞ書きました。

 それから「その他のお仕事」の項に舞台化作品のことなど追加。

6月20日

 ダンナがぼそっと云いました。
「オレ、ロベルトカルロスに会ったことあるよ」
‥何ですと!?

 ロベルトカルロス、サッカーファンならご存じですね。ブラジルのスター選手です。

 ブラジル出張の折、空港で見かけたのだそうな(それは「会った」ではなくて「見た」でしょう(笑))。ほんの2mほどのところに、バッグ持って立ってたんだって。
 サッカーに全く興味のないダンナは、もちろん全然知らなくて、同行していた現地の邦人に教えてもらったのだそうです。周囲も次第に気がつき始め、でも遠巻きに写真を撮っていた人がちらほらいる程度で、大騒ぎにはならなかった模様。

「頭ツルツルの、小柄なお兄ちゃんだったよ」
 ダンナは身長165cm。その彼が「小柄」と云うのですから、ほんとにそうなのでしょうね。それであの活躍ぶり、すごいなあ。
「サインでも貰っておけば、今頃は‥」Yahoo!オークションで巨万の富に化けていたかも(いや、そんな(笑))。

6月21日

 ダンナの仕事仲間(日系三世、ブラジル在住)が、ワールドカップの始まった頃「ニッポンとブラジルが対戦したら、私はどっちを応援すればいいのだ〜??????(と英語で書いてある)」とメールしてきたのだそうな。
 残念ながら日本は負けてしまいましたが、今日はブラジル×イングランド。見ごたえありそうな好カードですね。

「4作家の競作色紙プレゼント!」
 巷で評判の祥伝社文庫『まほろ市の殺人』、帯についている応募券「春」「夏」「秋」「冬」の4種類を送ると、抽選で20名に4人の合作色紙が当たるそうです。
 書店によっては、翌月になると帯をはずしてしまうところもあるからね。応募したい人は、今のうちに4冊まとめ買いしましょう。
 ところでこの『まほろ市〜』、「真幌」というのが私のHNと似ていて親近感、と以前書きましたが、それだけではありませんでした。
 なんと私の本名までが登場していたのにはびっくり!
 姓と名前とばらばらに、なのですが、親近感を通り越してぎょっとしてしまいました。こんな経験初めて。もちろん単なる偶然なんですけどね。

6月22日

 1987年9月5日。この日『十角館の殺人』は世に出たのですね。
 記念すべきその日から15年が経ちました。で、今年の9月も、いろいろ嬉しいことがあるらしいよ‥(詳細は、日を改めて(^^))。

◆◇◆

 京極さんの『どすこい(仮)』がノベルス化。本の題名が変わるようです。

『どすこい(安)』

 わっはっはっはっ、こんなのあり〜(笑)。
 文庫化の時はどうなるのでしょうか。『どすこい(小)』?それとも『どすこい(完)』??

 昨年、第1回本格ミステリ大賞評論・研究部門を受賞した『日本ミステリー事典』。監修者のひとりである新保博久さんのインタビューを見つけました。こちら。かなり内容盛り沢山。ミステリー事典を作る際の苦労話が特に興味深かったです。
 ところで本日、第2回本格ミステリ大賞授賞式。綾辻さんも出席されているのかな。

「まほろ市」は「幻」のもじりだったのか。しかし、あの街の設定(地図とか歴史とか)は誰が考えたんだろうな(一番ウケたのは戦国時代と江戸時代の名産品)。

 話はまたまた変わりますが、「濡れ手に粟」! 今の今まで「泡」だと思ってたよ〜>青猫さん。

6月23日

 ぎゃー、一升は1.8リットルでしたね。すんごい恥ずかしい(礼子さん、メールありがとうございました)。

『まほろ市の殺人』春・夏・秋・冬(著者は倉知淳・我孫子武丸・麻耶雄嵩・有栖川有栖)4冊読了。
 祥伝社400円文庫の競作です。近くの本屋には祥伝社文庫が置いてないよ〜とか、「しょうでんしゃぶんこ?何ですかそれ」と店員さんに云われたとか、買うのに苦労した人もいたようで。「安くていいね」との声も聞かれましたが、4冊買うと1600円だよ、高いよ(ところで何故か1200円握りしめてレジに並んでいた私。どうやら掛け算も満足にできなくなっているらしい。ヤバいぞ(笑))。
 架空の都市「真幌市」が舞台、というのが4作の共通点。それ以外はほとんどリンクしていないと云ってもいいでしょう。たまに他の作品の事件がちらっと顔を出す程度。内容的にはそれぞれ独立した作品です。まあ、別々の作家が書いているんだから、当然といえば当然。どれから読み始めても特に問題ないと思います(でも時系列でいったら春夏秋冬の順なのかな)。好きな作家の作品だけ読むのも可。

 この「真幌市」の設定だけで、かーなーりー楽しめます。市内の地図や市の歴史が書かれているんだけど、何とも遊び心満載。これについては読み終わった人とネタ元を確認したい気分(^^)。

 では、それぞれの作品の簡単な感想を。
『まほろ市の殺人 春 無節操な死人』倉知淳
 一番感心したのは、動機。倉知さんの話は、人間がよく描けてると思います。相変わらず伏線も活きていますね。
 ただ、猫丸先輩という強烈なキャラを知っているせいか、主人公や探偵役の存在感が今一つインパクトに欠けて物足りなかったかな。

『まほろ市の殺人 夏 夏に散る花』我孫子武丸
 私は4つの中でこの作品が一番好き。怖さと切なさの絶妙なバランスがいいですね。読後、一番心に残りました。
 何気ない日常の描写は井上夢人さんあたりも上手いですが、我孫子さんもとても上手いと思います。心理描写も自然な感じ。

『まほろ市の殺人 秋 闇雲A子と憂鬱刑事』麻耶雄嵩
 初めて麻耶さんの小説を読みました。いつもこんなぶっきらぼうな文章なのでしょうか、嫌いじゃないけど。
 たくさん人が殺されますが、それだけ手がかりも多いということ。ぜひ連続殺人のミッシングリングと真幌キラーの正体を見破ってみて下さい。トリックは面白かった。
 以下、読んだ人に質問。
 冒頭の「河原の四季」、魚と木は分かるんですけど、草と竹もそうですか?草はともかく竹も人も一年中ダメなような気がするんですけど。うーむ。

『まほろ市の殺人 冬 蜃気楼に手を振る』有栖川有栖
 犯人の視点から描かれる倒叙もの。完全犯罪と思われたものがどう転んでいくかが見物です。サスペンスも充分。
 ただラスト、謎が解けた時、夢から醒めてしまったような喪失感が。これはあくまでも私の好みの問題なんだけどね。かといって解けずに終わっても文句が出そうだし。
 蜃気楼という小道具がよく活きていると思いました。伏線もさすがです。

6月24日

 太田忠司さんのサイン会があります(くわしくは太田さんのHPを)。

日時:7月7日(日)15:00〜16:00
場所:丸善御茶ノ水店
『紅の悲劇』(祥伝社NON・NOVEL)刊行記念 整理券先着100名

 祥伝社といえば、昨日の朝日新聞に徳間書店と合同の広告が。綾辻さんの『霧越邸殺人事件』も「20世紀本格推理の名作、豪華新書判化!」との謳い文句付きで載っていましたね。
‥あれ?今まずいことに気がつきました。私今まで「ノベルス版」とか「文庫版」というように、〜ヴァージョンという意味の「ばん」に「版」という漢字を充てていたのですが、もしかして正しくは「判」なのか? わわ、どなたか教えて下され〜(狼狽)。
 えっと、気を取り直して(早いな)、同じく朝日新聞では新保博久さんがポール・アルテの『第四の扉』を紹介していました。アルテはフランスのディクスン・カー、でもって、え、日本のカーは横溝正史なの?ホントに??
 このコラム、だいぶ前には笠井潔さんの『オイディプス症候群』が取り上げられていたこともあったっけ。通好みですね。

◆◇◆

「オ−ル読物」7月号(文藝春秋)に、第55回日本推理作家協会賞についての記事が載っていました。
 受賞者の言葉(相変わらず山田さんは、味があっていいなあ。)の他に、選考委員の選評が読めます。京極さんの評がたいそう印象に残りました。あと、辻真先さんが猫丸先輩のことを(ぼくはこの探偵のファンである)と書かれていたのが嬉しかったな。
 短編部門の受賞作、法月綸太郎さんの「都市伝説パズル」と光原百合さんの「十八の夏」も掲載されています。法月さんの短編は先の『法月綸太郎の功績』(講談社ノベルス)にも収められていましたが、私は未読だったので、この機に2編読んでみようかな。

 26日発売の『サイバラ茸』は「サイバラだけ」と読むのですか。内容が”共著等よりりえぞお作品のみを集めた、正に「さいばらだけ!」の本”だってのは知ってたけど、本の題名もまんまなのか、なるほど(気づけよ)。
『セッション』の人気(?)漫画、「それゆけあやつじくん」も収録されているんですよね、へっへっ。

6月25日

 もしかして、「殺っちゃん」で検索して当サイトにたどり着いた方、いらっしゃいます? だとしたら、当方の殺っちゃんはあんなんですみません〜。
 ‥いや実はね、世の中にはこんな殺っちゃんもいるのであった(笑)。こんなカワイイ絵もあるぞ。

 ひそかに廃墟ブームらしいですね。
 最初に気づいたのは、Yahoo!のカテゴリに「廃墟」という項が新設されたのを偶然目にした時。その後も、新聞の記事にはなるわ、『廃墟の歩き方』なんて本は出版されるわ‥。
 栃木にも気になる廃墟があるぞ。鬼怒川の近くにかれこれ10年以上黒々とそびえているレジャー施設とか、日光杉並木の脇にあるホテルとか。夜訪ねたら、怖そう〜(今ことえりが「こわそう」を「壊そう」と変換してくれて、ちょっと笑いました)。

 御器所さんの問題、第23問。
「包みをかかえ、石をひらき、舌をくくり、足をとらえる。これ、な〜んだ?」
 丸一日考えて、突然閃きました。やったー!
「てへん」を付けると「抱える」「拓く」「括る」「捉える」。

 コラム追加。「本屋辛口徒話」で日頃のうっぷんを(おい)。

6月26日

 韓国、負けちゃったね。残念。

 トップページにも載せましたが、ドイツのGK、カ−ン選手。ああいう骨のあるごっつい男はカッコいいですねー。
‥と云いつつ、テレビではついつい安貞桓の姿を追っていた、ミーハーな私(笑)。

 赤一色の観客席、四方すべてが韓国サポーターに埋め尽くされた中で、たったひとり大きなドイツの国旗を振っていた人が。すごい勇気!

 あはは、我孫子さん、怒ってますねー(読物「e-NOVELSへの道!」参照のこと)。
 その調子で「ごった日記」も書いてもらえると嬉しいな、なーんて。

6月27日

『まほろ市の殺人 秋』冒頭「川原の四季」の謎が、ともっぺさんの協力で氷解!
 そうか、やっぱりそういうことだったのね。ともっぺさん、あのサイト、教えてくれてありがとう(^^)。
(「なになに、教えて〜」という人、もしいらっしゃいましたらメール下さい)

◆◇◆

 創元推理文庫の表紙などでお馴染み、ひらいたかこさんの指人形に会える!
 近くだったら、見に行きたいなあ‥。
■小さな指人形の大いなる世界 指先の密やかな愉しみ
 [The Art of Finger Puppets 2002]
日時:6/27(木)〜7/6(土)
   11:00〜19:00(会期中無休)
場所:パペットハウスギャラリー
   新宿区下宮比町1-8 TEL 03-5229-6477
出展:朝隈俊男、アヤ*シイ、石田百合、宇野亜喜良、太田拓美、片岡昌、高橋葵、たけだちま、野崎一人、林恭三、ひらいたかこ、深津千鶴、保坂純子、森まさあき

 他にもいくつか予定表に書き足しました。有栖川さんの『幽霊刑事』ノベルス化ですか。単行本の表紙、とても綺麗で好きでしたが、今度はどんなかな。
 殊能さんのHPには『ハサミ男』文庫化の予定が書かれていました(8月だって)。ところで、10分の1の確率で殊能さんの写真が見られるって話は、みんな知ってるのかな(authorの項)。
 ぎゃ、今日は推理作家協会賞の授賞式なのですが、予定表に間違って「江戸川乱歩賞授賞式」って書いてありました、すみません〜。

 貫井さんのHPに本格ミステリ大賞授賞式の写真が。綾辻さんは残念ながら写ってませんでしたが。

◆◇◆

 山田正紀さんの『女囮捜査官』シリーズ(全5部作・幻冬舎文庫)を読書中。1巻から順に「触覚」「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」という副題がついています。
 1996年に立て続けに発表された本シリーズ(初版時は徳間ノベルス)、当初は「触姦」「視姦」「聴姦」「嗅姦」「味姦」という副題だったんですよね。これだとちょっと引きますが(笑)、立派なミステリ、そして立派なエンターテインメント! 青猫さんも以前薦めてくれました。
 文庫の解説陣も豪華。法月綸太郎さん、我孫子武丸さん、恩田陸さん、二階堂黎人さん、麻耶雄嵩さん。この5人が絶賛しているんですから、ほーら、あなたも読みたくなってきたでしょ?
最初「姦」と題されただけあって、どぎついシーンもありますが、改行が多いのでさくっと読めちゃう(『ミステリ・オペラ』で疲れた人でも大丈夫です(笑))。今2作目を読んでいるんだけど、いやあ、随所でびっくりさせられっぱなし。感想は全部読み終えてから書きますね。

6月28日

 今日の日記は長いです。すみません‥と、最初に謝っておいて。

 KADOKAWAミステリのHPに「横溝正史ミステリ大賞レポート」がアップされています。
「綾辻の呪い」って何なのか、気になりますね(笑)。大賞受賞の初野晴さん、前作の『しびとのうた』も来年出版予定だとか。これ、昨年最終候補に残って、綾辻さんが絶賛されていた作品なんですよね。大いに期待。

 賞といえばもうひとつ、綾辻さんが選考委員を務められている第9回創元推理短編賞が昨日決定しました(選考委員は綾辻さん、有栖川有栖さん、加納朋子さん)。
 受賞作は山岡都さんの『昆虫記』。今秋刊行予定の『創元推理』に掲載されます(いつ出るんだろう?「夏号」も未定だし‥)。

◆◇◆

ハヤカワSFシリーズ Jコレクション」創刊。日本SF作家のシリーズです(ソフトカバー)。ミステリ者にも気になる作家さんのお名前が(って、ジャンルにはこだわらない私ですが)。刊行予定は以下の通り。

4月 第1回配本
北野勇作『どーなつ』、野尻抱介『太陽の簒奪者』、牧野修『傀儡后(くぐつこう)』

5月 第2回配本
小林泰三『海を見る人』

6月 第3回配本
佐藤哲也『妻の帝国』

7月予定 林譲治『ウロボロスの波動』
8月予定 恩田陸『ロミオとロミオは永遠に』
9月予定 高野史緒『エクス・オペレ・オペラート』
10月予定 飛浩隆『微在汀線』
11月予定 平谷美樹『ノルンの永い夢』
12月予定 田中啓文『忘却の船に流れは光』
03年1月予定 菅浩江『ララバイ』

 さらに「Jコレクション」にて著書が出版されたのを記念して、北野勇作さんと小林泰三さんの講演会「SFは活字の宇宙」が開催されます。例のジュンク堂の「JUNKU連続トークセッション」です。

日 時:7月20日(土)14:00〜
場 所:ジュンク堂書店池袋本店 4階カフェ
入場料:1000円(ドリンク付き)
問合せ:03-5956-6111
備 考:定員40名。電話か来店で申込先着順(告知が出てからだいぶ経ってしまっているので、もしかしたらもう定員いっぱいかも。確認してみて下さい)

◆◇◆

 さて、この後エドワード・ゴーリーの本のことについて書こうと思っていたのですが、急きょ予定変更。

 一部の建築探偵ファン(marikunさん、まみやさん‥他にもいるでしょうか?)の皆さま、こんにちは。
 私は昨日書店で、とんでもないものを発見してしまいました。

 なんと‥『日本の洋館』(講談社)第1巻が書棚に!

 発売は10月の予定なのに、いったいどうしたんだー!?と思ってよく見ると、帯に「実物有代見本」の文字が(家に帰って調べたら「出版社が予約獲得のために発売前の商品を見本として出荷したもの。期間が過ぎれば販売できるが、その頃には傷みがちになってるのが悲しい」だって。売り物ではなかったんだね)。

 大きさは横長、A4サイズよりこころもち縦が長いでしょうか。厚さは2cm弱。
 ソフトカバーでとても読みやすいです。登場するのは個人のお館。その外観だけでなく部屋の内部の写真がたくさんあって、邸の広さ、豪華さにため息が出ます。その他にも見取り図、もちろん藤森照信さんによる解説文‥などなど、盛り沢山の内容です。
 建築探偵の文庫は、あれはあれで「手軽に買える値段」ってのが良かったけど、こういう大きいサイズだと細部までじっくりと写真を鑑賞できます。見られる被写体も撮った写真家も嬉しいんじゃないかな。3600円は惜しくない!(でも高い‥)

 全6巻購入者は、帯の応募券を6巻分集めて送ると、「美麗ケース(紙製)」がもらえるらしいです。あと、本の予約者全員に「豪華オリジナルポストカードセット」が。でも、どこに予約すればいいのかな。講談社に問い合わせてみよっと。

6月29日

 それでは今日は、エドワード・ゴーリーのお話。

 大矢さんの日記で紹介されていたのでご存じの方もいるかと。河出書房新社から絵本が6冊出ています。絵本といっても、児童書の棚にはたぶん置いてないでしょう。
『不幸な子供』は、女の子がこれでもかこれでもかと不幸な目にあうお話だし、『ギャシュリークラムのちびっ子たち』は、A、B、C〜Zまで、ひたすら子供が死んじゃう話だし。でも、これがなぜか可笑しいんだよね。絶妙なバランスのブラック・ユーモア。
 絵は、やたらと細密なペン画なのですが、どことなく抜けている感じで、これまたいいです。日本語訳もとても凝っていて、『うろんな客』なんて題名からして素晴らしい(『うろん〜』は、解説を読むと「そういうことだったのか!」と、本格ミステリのごとき驚きも味わえます)。
「フィクションと分かった上で、邪悪さを楽しむ」って感覚は、人が次々殺されるミステリを楽しむことと相通じるような気がしました。

『女囮捜査官』ただ今4巻を読んでます。私にしては驚異的スピード(笑)。

6月30日

 今日の日記も長いぞ。出版予定がめじろ押し。

『最後の記憶』8月1日刊行決定!(うわあい)
 もしかしたらサイン会もあるかもしれません。開催される書店で『最後の記憶』を購入しないと予約券をもらえないので、情報を待ちましょう。

 同じ日に有栖川有栖さんの『迷宮逍遥』(角川書店)も発売。
 評論集だそうです。デビュー前に本名で執筆した鮎川哲也さんの作品の解説も収録されているとか。
 ところで、綾辻さんもデビュー前に本名で島田荘司さんの本の解説を。綾辻さんと有栖川さん、ここまで経歴がダブってるってのも、すごいなあ。
(すみません、題名、読めませんでした(汗)。「しょうよう:気任せにぶらぶら歩くこと。俗事を離れて楽しむこと」ですか、なるほど)

 8月1日は、角川スニーカー文庫好評のアンソロジーも発売。『殺意の時間割』、執筆者は赤川次郎さん・鯨統一郎さん・近藤史恵さん・西澤保彦さん・はやみねかおるさんです。

 乙一さんの『GOTH』は、発売日が7月9日から5日に早まったようです。

 26日発売になった、千街晶之さんの『怪奇幻想ミステリ150選 〜ロジカル・ナイトメア〜』(原書房)も気になるなあ。
 内容は、幻想ミステリ・ホラーミステリのガイド、幻想ミステリ史を振り返る概論‥etc.。笠井潔さんと山田正紀さんの対談も収録されているそうです。

 ジュンク堂書店池袋本店「毎月四日は詩の日です」企画(毎月4日、午後6時半から、4階カフェにて)、第7回 8月4日(日)は「二十一世紀の中原中也 佐々木幹郎」ですって。これもちょっと気になったりして(中也くんは今頃どうなっていることやら‥連載読んでないからなあ)。

 二階堂さんの日記によると、7月下旬に宝島社から別冊宝島の楳図かずお本が発売になるとか。綾辻さんも寄稿されるのでしょうか、期待しちゃうなあ。

 角川のHPには、漫画版『緋色の囁き』の刊行予定は書かれていませんでしたが、当初「夏頃」って話だったんですよね。延びているのでしょうか。

 推理作家協会編の2002年版推理小説年鑑(正式な題名が分からない‥)、ネットの本屋さんには未入荷なのですが、発売されていないのでしょうか?

『サイバラ茸1』の「それゆけ!あやつじくん」、堂々と載ってましたね〜。もちろん袋とじではなく(笑)。
 サイバラさんの他の本でも「あやつじくん」出てきてたなあ。『サイバラ茸』の続巻も要注目。

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