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 Ayalist 7月の日記(前半)

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7月1日

 今月は、小学生の長男くんと長女さんにお弁当を作らなければなりません。9月から給食センター方式に切り替わる関係で、7月は小学校、給食なしなんですよね。
 子供たちは声を揃えて「お母さん、お弁当作るの忘れないでね」。はいはい。

 ワールドカップ、閉幕。
 いろいろ思ったことは、コラムにて。

 山田正紀『女囮捜査官』シリーズ(幻冬舎文庫)、読了。

 どぎついシーンもありますが、ミステリとしての企みは盛り沢山。途中何度「ええっ!?」と声をあげたことか。
 正直云って、「生まれながらの被害者」という設定にはさほど惹かれなかったので、今一つのめりこめない部分もありました。9ヶ月で5冊というハイペースで書かれたせいか、少々荒っぽい感も。特に、各巻の終り方はちょっと唐突かな。
 でも、そうしたアラを凌駕する内容の豊富さ。特に意外な犯人にはびっくりさせられました。また、真相に到達するまでに二転三転するストーリー展開もお見事。

 全5巻の連作シリーズです。それぞれ独立した事件を扱っているものの、続き物なので1巻から順に読みましょう(特に5巻は最後に読まないとまずいと思う)。
 それから、1冊読むと間髪入れずに次が読みたくなると思うので(笑)、できれば5冊、手許に揃えてから読み始めることをお薦めします。

7月2日

 なんか切ない背景だなあ‥。
 青猫さんのHPで「仇」の話題が出た影響もあって、昨日からずっと浩子さんの「心のすみか」を聴いています。背景の絵は「犬を捨てに行く」。
 しかし、捨てても捨てても戻って来るってのは、一歩間違うと切ないよりもホラーだな。ふと綾辻さんのある短編を連想。それで自転車の人の服がこういう色になりました。

 御器所さんの問題、第24問。
「昆虫は植物に、地球の中心は果物に、暗黒は皮肉に、薔薇はさらに棘が増える。これ、な〜んだ?」
 わははは、これ丸一日考えちゃったよ。分かってみれば「な〜んだ」って答えだけどね。「薔薇」が取っかかりになったかな。
 答えは、蝶(ちょう)→ 銀杏(いちょう)、地軸(ちじく)→ 無花果(いちじく)、闇(やみ)→ 嫌味(いやみ)、薔薇→ 茨(いばら)。頭に「い」を付ける、ですね。

『奥様はネットワーカ Wife at Network』(メディアファクトリー)刊行記念、森博嗣氏+コジマケン氏名刺交換会の情報がこちらに。
 ほお、ここのギャラリーでは今、神蔵美子さんの『たまもの』の写真展をやっているのか。近かったら見に行くのになあ。

7月3日(その1)

 東野圭吾『私が彼を殺した』(講談社文庫)読了。
 読了はしたのですが、この本、「犯人はあなたです」で終わっているんですよね。手がかりは全て提示されているんだけど、答えは出ていない。
「推理の手引き」なる袋綴じの解説は、まだ開封していません。これからじっくり考えます。

「ぴあ」創刊30周年なんですね。
 最近は買っていませんが(栃木在住だと、首都圏の情報を活用する機会がないし(涙))、学生時代からずーっと購読していたお馴染みの雑誌。
 表紙を描いている及川正通さんのイラスト集が発売になるとか。ぴあの表紙を見ると時代が一目で分かるんだよね。懐かしさでつい、買ってしまうかも‥。

7月3日(その2)

 サッカーW杯のMVP(ゴールデンボール賞)に、ドイツのカ−ン選手が選ばれました。おめでとう!
 地元(ドイツ)の新聞は「カーンのミスで負けた」というような辛口のコメントが多いそうです。ブラジル戦、失点する前に負傷してるんですけどね、カーンは。怪我もミスのうちなのか、厳しいですね。
 それだけに、得点王のロナウドを抑えての受賞は嬉しかったな。

 どうでもいいことだけど、「ゴールデンボール」って聞くと金城武の顔が浮かぶぞ(笑)。

 二階堂さんのHPに気になることが書かれていました。「途轍もなく面白い本格ミステリーの企画」って何でしょう?気になるなあ。綾辻さんがおっしゃってた「新プロジェクト」のことだったりして。わくわく。
 ところで、7月下旬発売の別冊宝島、楳図かずおさんの特集本には、二階堂さんと楳図さんの対談(21頁分!)が掲載されるそうで。私としては綾辻さんに登場してほしかったな。綾辻さん、文章寄せられないんですか?「しおしお」はこっちのセリフだよー、くすん。

7月4日

『最後の記憶』、角川のHPには「8月1日発売」と書かれていましたが、当初の予定通り8月末頃発売らしいです。
 詳しい日にちが分かり次第、またお知らせしますね。

 講談社のメールマガジンが届きました。
 ノベルスになる山口雅也さんの『13人目の探偵士』って、PSのゲームになりましたよね、確か(「Cat the Ripper 一 13人目の探偵士 一」という題だった)。やったことはないのですが、面白いのかな。

 真保裕一さんの単行本が今月発売。サイン会の予定もあります。

  日 時:7月28日(日)13:00〜
  場 所:神戸ジュンク堂書店 三宮店(要整理券)
  お問い合わせ:078-392-1001

 東野圭吾さんも単行本『トキオ』が今月発売。内容は「男が父親になる、というのはどういうことなのか、自分なりに考えました」とのこと。もしかして、大森望さんの物語なのでしょうか(笑)(大森さんの息子さん、トキオくんっていうんですよね。漢字は知らないけど)。

7月5日

 今月の綾辻さん。
 月半ばに「IN・POCKET」発売。『暗黒館の殺人』、先月はなにやらショッキングな内容だったらしく、評判になっていましたね。今年もあと半分。そろそろ物語は収束に向かうのでしょうか(早く読みたい‥)。

 3日の日記で紹介した及川正通さん。今月15日に『及川正通イラストレーションの世界 ぴあの表紙を飾った1000の顔』(3800円!)が発売になります。
 渋谷のPARCO PART3では今月末から原画展やサイン会も開催。詳しくは今発売中の「ぴあ」をどうぞ。

「『日本の洋館』予約購入者にポストカードプレゼント」について、講談社に問い合わせたところ、お返事をいただきました。
 予約は、最寄りの書店に申し込めばいいそうです。また、1巻だけの予約でもポストカードが付くそうです。
 ほとんど買う気になっている私。それにしても、私が欲しい本って写真集とか画集とか、高価な本ばっかりやなあ(ため息)。でも、こういう本は古本屋じゃまずお目にかかれないし、定価で買うしかないので、頑張って仕事して稼ごうっと。

 文藝春秋「本格ミステリ・マスターズ」は8月下旬刊行予定。島田荘司さんの作品のタイトルは『魔人の遊戯』になりました。御手洗ものだそうな(ネタ元はこちら)。
 東野さんの『トキオ』、発売が21日って、日曜日なんだけど‥? まあいいや、一応予定表に書いておきますね。

 浩子さんの幻想図書館、本日初日。私はDVD発売を待ちます。

7月6日

「ダ・ヴィンチ」8月号発売。
 いやあ、乙一さん、カッコいいねー(なんちゅうミーハーな(笑))。新刊『GOTH リストカット事件』、まだ書店でお目にかかっていないのですが、とても楽しみです。あと、解体全書は皆川博子さん。
『最後の記憶』出版に際して、綾辻さんのインタビューも「ダ・ヴィンチ」に載るといいな(10月号あたりでしょうか)。新本格15周年で特集を組んでくれると、もっと嬉しいな。

 つい最近まで私、「ミッシング・リンク」を「リン」だと思いこんでおりました。ばかばか。
 だって、「失われた環」でも意味通じるし‥いやいや、『メビウスの殺人』(我孫子武丸・講談社文庫)P76にちゃんとその説明が書いてありましたね。昔読んだのに頭に入ってなかったみたい。「さあ、速水警部補も御一緒に……リンク!」

 質問。JDCさんあたりがお詳しそうですが‥鮎川哲也さんの「薔薇荘殺人事件」って、現在文庫で読めます?

7月7日

 オンラインでBOOK-OFF、ありますよ>Yasさん。イーブックオフでは2000円以上購入すると送料無料。100円文庫はないかもしれないけど(みんな半額みたい)。

 講談社ノベルスの発売日、ダ・ヴィンチには「10日」ってありました。どこまで延びるんでしょうね(笑)。
 ま、いつが発売日でも関係ないといえばないんだよね。この辺りの本屋じゃ、発売日当日にノベルスが店頭に並ぶなんてこと、まずないもん(ため息)。
 最近、新書の種類が増えてきたせいか、どんどんノベルスの置き場が狭くなっている気がします。

 七夕です。栃木の天気予報は曇り。星空はあまり期待できませんが、皆さんのところではどうですか。
 たとえ年一回でも「会えるかもしれない」約束があるのは羨ましいですね。この年になると、昔の友人とか、会う機会は皆無といってもいいからなあ。年賀状で連絡だけは取りあっているのですが‥。

 せめてWeb上だけでもと思って、本日のトップは星空にしてみました。

7月8日

「ミステリーDX8月号」に、おーちようこさん(最近良く見かけるなあ)の「本格ミステリ大賞授賞式」のイラストレポが掲載。
 乾杯の音頭を取る綾辻さんがとっても可愛らしく描かれているのですが、その脇に「9月に『最後の記憶』、角川書店より発行」‥

 おいおい今度は9月かい(笑)。

 8月1日でも8月末でも9月でも、とにかく出版されることは確実(なはず)ですから、皆さまお待ち下さいね。正式な発売日(ってどうやって調べるんだろう?)が分かり次第、サイトでも告知します(ふう)。
(J-PHONEの公式サイトには、もう載ってるのかなあ?(こそこそ))
(さっき角川のHP見てきたら「8月01日」の記述が消えてた。やっぱり誤りだったんですね。)

◆◇◆

 北村薫『月の砂漠をさばさばと』(新潮文庫)読了。
 作家のお母さんと、9歳のさきちゃんの物語。
 とっても良かったです。もうすぐ夏休み、読書感想文の宿題があるお子さんに読んでもらうのもいいかも。親子で読むもよし、もちろん一人で読むもよし。
 親が子を、子が親を、相手の心を思いやる優しさが胸にしみました。
 でも北村さんがお父さんだったら、心の中を全て見透かされてしまいそうで、ちょっとコワイな(笑)。そのくらい、母と子の心情が的確に描かれています。

 そういえばミステリ以外の本で感想を書いていないものがあったな、と思い出し、『自殺サークル』『建築探偵 東奔西走』『じつは、わたくしこういうものです』の感想を読書記録の項に追加しました。
 え、読書記録はどこにあるかって? それはイースター・エッグの中、コラムの中にしまってあります。
 近々、私の好きな写真やイラストの本を紹介するコーナー「みほろの本棚」もできる予定。

7月9日

 昨日の宇都宮の気温、35度。助けて下さい。

 御器所さんの問題、第25問。
「良い時には、都が栄えたり、仏がいたりするけど、落ちる時には、どん底まで落ちる。これ、な〜んだ?」
 うーん、難しいぞ。わからないぞ。「仏」「どん底」に共通するキーワードは思い浮かぶのですが、「都が栄える」が‥。
 どなたか分かった方、いらっしゃいます?

 偶然ですが、『月の砂漠をさばさばと』と一緒に買った江國香織さんの『神様のボート』(単行本が出た時から読みたいな〜って思ってて、文庫化を待っていたのでした)、両方とも母と娘の物語で、娘の年齢まで同じなんですよね。父親が不在なのも同じ。
 なのに、片方では父親のことは全く語られない。片方ではやたら美化して語られる。両極端。でもどちらも「分かるな」って思えてしまうから不思議。

 というわけで、ミステリではありませんが『神様のボート』(新潮文庫)、読了。
 著者曰く「小さな、しずかな物語ですが、これは狂気の物語です」。
 途中から終盤にかけて、かなしくてかなしくて。でも、幸せがどんなに主観的なものであるか(他人から見てハチャメチャであっても、本人が「幸せ」というならそれはもう、それが真実なのだ)とか、母から娘へと受け継がれてゆくものとはとか、いろいろと思いながら読みました。
『なつのひかり』あたりから私にとって今一つだった江國さんでしたが、この小説はハマりました。

7月10日

 e-NOVELSの読物「e-NOVELSへの道!」に、本格ミステリ大賞と推理作家協会賞授賞式のレポがあります。
 我孫子さん、ネタに窮して写真に走ったか(そんな失礼な)。

 先週読み終えた『私が彼を殺した』、ついに意を決して袋綴じ解説を開きました。
 解説の最後の9行に、思わず「やられた!」と唸りました。どうしても加賀刑事のあのセリフの意味が分からなかったんですよね。そうか、そういうことだったのか。
 読書記録の項、書き足しました。

◆◇◆

 ネットをまわっていると、「今年読んだ本の上半期ベスト10」とか「ベスト5」とかをちらほら見かけます。私は読了数が少ないので、特に印象に残った作品を3つほどあげてみました。

「SEVEN ROOMS」乙一(『殺人鬼の放課後』(角川スニーカー文庫)収録)
『まほろ市の殺人 夏 夏に散る花』我孫子武丸(祥伝社文庫)
「本陣殺人事件」横溝正史(『本陣殺人事件』(角川文庫)収録)

 乙一さんの短編も我孫子さんの中編も「怖いけど切ない」話ですね。そして3作とも長編ではない(笑)。私らしい選択だな。
 乙一さんは、つい先日刊行された『GOTH』が暗黒系(?)でミステリ要素の強い話と聞いているので、とても期待しています。
 我孫子さんは、ゲームも楽しみだけど、やはり小説を読ませてほしい。切に望みます。
「本陣〜」はすごかった。もし私が作家だったら(<ありえないけど(笑))、こういう作品を目指したいです。この短さ、この伏線の張り方、このキャラクタ−配置、この読後感。私にとってはこれぞ本格。

7月11日

 歌野晶午『生存者、一名』(祥伝社文庫)読了。
 祥伝社400円文庫テーマ競作「無人島」の一編です(ちなみに競作の他のメンバーは、恩田陸さん、近藤史恵さん、西澤保彦さん)。長さは中編ですね。
 ネット上でわりあい好評だった本書、冒頭から「あれ?」と思わされます。正直いって途中、わくわく読み進んだとは云い難い部分もありましたが、ラスト、予想外の展開でした。うわ、そう来たか。あれが伏線だったのか。かなり構えて読んでいたんですけど、分からなかったよ。
 最後の一行も思わせぶりですね。

 それから、読書記録の項に書き足すために、藤森照信・増田彰久『建築探偵 東奔西走』(朝日文庫)再読。
 この本の感想、日記ではちゃんと書いていなかった気がするので。いやー、何度読んでも面白いわ。事実は小説より奇なり。そしてまた、藤森さんの文章が笑えるんだよね。
 監獄ばっかり造ったおじいさんとか、スレート葺きのニワトリ小屋とか、自分の村を中心に書いた世界図とか、フランスのアール・ヌーヴォーに期せずして影響を与えちゃったニッポンのお役人とか、神社仏閣のごとき銭湯とか‥話題満載。突然百恵さんまで出て来るし(笑)。
 一気に読んじゃうともったいないので、シリーズの残り3冊は未読。これから徐々に読みます。ふふふ。

7月12日

 寝っ転がって本を読むのが好きです。そのまま眠ってしまうことも(笑)。
 ハードカバーだと重いから、うっかり寝ちゃうと、本が顔面直撃!

 水ぼうそうの次男くん、症状が軽いようで一安心(上の子たちの時は、熱が高く出て大変でした)。でも、一日中家にこもっていると、パワーが有り余って、うるさくてうるさくてうるさくて‥。
 発疹が出ている間は外に連れていくわけにもいかないし。早く直ってくれ、頼む。

 台風一過、憎らしいほどの青空が昨日から続いています。
 でも冷房は苦手。エアコン稼働率は大変低い我が家です。

 週刊現代の「勝ちにいく麻雀」、綾辻さんが出ているそうで(JDCさん、教えて下さってありがとう)。今週号はもう売れてしまったのかな。

7月13日(その1)

 岩井志麻子『ぼっけえ、きょうてえ』(角川ホラー文庫)読了。
 日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞を受賞した作品。受賞時にあちらこちらで絶賛されていたので、文庫化を心待ちにしておりました。表題作ほか3編を収録。
 ところで、親本が刊行されたのが1999年10月。わずか3年前のことなのですね。今やすっかり岡山女の代表(?)、貫禄さえ感じさせる岩井さんです。

 頭ではなく、はらわたに直接響いてくるような物語。濃いですね。
 舞台となるのはいずれも岡山周辺の寒村。貧困、差別、男女の愛憎、そうした遣りきれない境遇の中でも生きてゆく人々が描かれます。
 表題作は、全編遊女のひとり語り。岡山弁がいい味を出しています。思わずなりきって朗読しちゃいました。解説の京極さんも書かれていますが、題名からして秀逸です。
「密告函」が一番怖かったな、私は。「依って件の如し」は、陰惨な内容にもかかわらず、淡々としていて意外に読後感が良かったかも。

 週刊現代の「勝ちにいく麻雀」、綾辻さんは一回戦D組。A〜D組の上位2名が準決勝に進み、そのまた上位2名が決勝へ、というトーナメント方式です。
 面子は綾辻さん、三原じゅん子さん、安藤満プロ、あとひとりは忘れてしまった‥。ともかく上位2名となって準決勝に進めば、また雑誌でお姿が拝見できます(^^)。がんばれ綾辻さん!(もう結果は出ているんだけどね)

7月13日(その2)

 先月出る予定だった日本推理作家協会編『ザ・ベストミステリーズ2002 推理小説年鑑』(講談社)が発売になったようです。今日の新聞広告に載っていました。
 2001年のベスト短編集。結局例年通りの題名になったようですね。事前の情報では『ベストミステリーTOP20』と云われていましたが。

 二階堂さんの日記より。
 探偵小説研究会編著『本格ミステリ・クロニクル300(仮題)』(原書房)というガイド本が9月に出る予定だそうです。新本格15周年を記念して、300あまりの作品をレビュー。ミニ作家事典的な索引もあるそうで。
 1987年から2002年の本格ミステリの流れを1冊にまとめた企画本。綾辻さんも文章を寄せられているといいのですが。

7月14日

 新本格ミステリフェスティバル、東京公演まであと3ヶ月を切りました。関西公演の日程は、未だ音沙汰なし(えーん)。
 写真展だけでも全国各地で開催してほしいな。ミスフェス、参加したくてもできないファンが沢山いると思うんですよ。いかかでしょうか、主催者の方々(こんなとこで書いても、読んでいらっしゃらないとは思いますが)。

◆◇◆

 15年間第一線で活躍し続けるというのは、すごいことだと思います。デビュー作『十角館の殺人』が今でも版を重ねていますものね。
 出版不況と云われて久しいですが、そんな中にあっても綾辻さんの登場、活躍によって、国内の本格ミステリは確実に根付き、枝葉を伸ばしつつあります。
 いや、本格云々より何より、綾辻行人の小説と出会えた、そのことが大きな喜びです。だから、9月になったら心をこめて「15周年、おめでとうございます」の言葉を贈りましょう。

 一方、「たかが15年」という気もしてしまうんですよね。
 綾辻さんは、これからまだまだ凄い小説を書かれることでしょう(確信)。15年の区切りはあくまでひとつの通過点。むしろこれからの15年の方が楽しみですね、私は。
 横溝正史さんは『病院坂の首縊りの家』を70歳過ぎてから書かれたというじゃないですか。70歳、あと30年もありますよ、綾辻さん(^^)。

 昨年「このミス」の中で「とりあえず20年までは頑張る」とおっしゃっていた綾辻さんですが、そりゃあちょっと短すぎやしませんか?
 館シリーズ10部作完結まであと4作(『暗黒館の殺人』はもうじきお目にかかれそうですが)、他にも『空白の囁き(仮)』『殺人方程式 III(仮)』『殺人鬼 III 復活編』『殺人鬼 外伝(連作短編)』、さらには安楽椅子探偵のノベライズ、夢探偵3部作(エッセイ集の中に記述あり)、麻雀を題材にしたミステリ‥今までに活字になった作品の構想だけでもこんなにあります。
 とてもあと5年じゃ書ききれないですよね。これはもう腹をくくって、10年、20年と書き続けていただくしかないと。

 綾辻行人という作家と同じ時代、同じ国に生まれ合わせたことを、本当に幸せに思います。
 今は、来月刊行予定の『最後の記憶』が待ち遠しいです。『どんどん橋、落ちた』から3年、長編としては7年ぶりの本ですものね。
 新刊発売は、サイト開設以来初めての出来事。嬉しいなー。

7月15日(その1)

 今回の背景(7月後半の)は、浩子さんの「洗濯かご」(アルバム「翼」収録)という歌がモチーフです。っても、ただただ「ギロチンみたいな月」と「ビロードの空」が描きたくて描いた絵。逃げる二人や洗濯かごは、どこへ行っちゃったんでしょうかね(笑)。辛うじて森はありますが。
 それにしても「ギロチンみたいな月」とは、なんと禍々しい表現でしょう(^^)。

 コラムに挿絵代わりの写真を載せているのですが、本日42枚全部が出揃いました。ばんざい! 写真の加工は楽しかったな。

 月一回、県内の大学病院に通っているのですが、そこの地下の本屋さんが意外に穴場。
 スペースは狭いけれど品揃えがすごくいい!種類が豊富!新刊もすぐ入る!
 それだけ需要が多いということなんだろうな、と考えると、ちょっと切ない気持ちになりますが。

7月15日(その2)  up

 御器所さんの問題、第26問。「ふたつ前の答って、何だっけ?」
 これは‥文面どおりに受け取ればよいのかな?だとしたら、7月頭の日記に答えがありますね。
 先週の第25問がまだわかりません。えーん。

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