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 Ayalist 2005年2月の日記(前半)

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2月1日 Exciteブックス「現代作家ガイド」。綾辻さんの項はスズキトモユさんが担当。

 小川洋子『博士の愛した数式』(新潮社)読了。読み始めたら止まらなくなり、気がついたら泣いていました。謙虚さと思いやりに溢れた、これは常に手元において置きたい一冊ですね。さすが、2004年本屋大賞受賞作。
 ところで、『博士の愛した数式』寺尾聰と深津絵里で映画化、来年1月公開予定。ルートくんは誰がやるのかな。

 2月の綾辻さん。15日に講談社文庫版『殺人方程式』発売。装幀はどんなかな、あとがきや解説も楽しみです。『鳴風荘事件』もいずれは講談社文庫版が出るのでしょうね。
 25日は「IKKI」4月号発売。『月館の殺人』には“作者一喜一憂”という一行コメントも付いているんだけど、3月号の綾辻さんは「年始は大風邪をひいて大変だった」という、“憂”。次回は“喜”のコメントだったらいいですね。2月13日「笑う大天使」映画化情報。「ワイヤーアクションを駆使した、和製チャーリーズ・エンジェル」って、ええ〜っ(大困惑)。斉木和音役は関めぐみ、更科柚子役は平愛梨エキストラも募集中、撮影場所は長崎のハウステンボスですって。

2月2日 大森望さんのページはどこへ行った?ミラーサイトは見られるのですが‥。

 年末年始、風邪をひいて大変だったという綾辻さんへ贈るとしたら、やっぱりこの曲でしょう。日記の背景は「ハーブガーデン」です。手許の園芸植物図鑑とネットのハーブ図鑑と首っぴきで描きました、ああ楽しかった。

2月3日

 朝日新聞朝刊を開いてびっくり。「三谷幸喜のありふれた生活」(栃木では木曜朝刊に掲載)に、『生首に聞いてみろ』を読んだ話が載っているではないですか。和田誠さんが描いた法月さんの似顔絵まで。わあ。
 三谷さん、その勢いで新本格の他の作家もぜひぜひ。伏線張りまくりがお好きならば、綾辻作品もきっと楽しめますよ。大学の後輩にあたる倉知淳さんも、三谷さんの作風に通じるものがあるんじゃないかと秘かに思っているので、ぜひ読んでほしいなあ。

 瀬田貞二 作・林明子 絵『きょうはなんのひ?』(福音館書店)、北村薫さんの『ミステリ十二か月』で最初に取り上げられていた絵本です。こういうお手紙ゲーム、うちの子たちも子供どうしで良くやっていましたっけ。すべての手紙を通しての仕掛け、含みあるラストの一文、おお、ミステリですねえ(^^)。

2月3日(その2) 豆まきしました。太巻きも食べました(西南西は向きませんでしたが)。

 23:00から政宗ラジオ、一夜だけ復活。これから聴きます〜

2月4日

 昨日の政宗さんのラジオ、冒頭だけ聴きそびれて、えーんMYSCON-Vのテーマ聴きたかったよ〜と泣いていたら、なあんだこんなページがあったんだ。
「推理戦隊MYSCON-(労)」←私のパソコンではこう見えるんです。機種依存文字〜(笑)。

 うおお、「ZOO」は栃木の映画館でも上映されるようです。やったあ。でも、最近の映画はすぐにソフト化されるから、どうせお金払うなら何度も見られるDVDの方がお徳かな、なんて思っちゃうのよね。もちろん大画面で観るのと家とでは全然違うんだけど。あと、単館ロードショー系の作品は、一日一回しか上映しない(しかも夜だけとか)ことも多いので、時間が合わずに観られないこともままあります。「レイクサイド・マーダーケース」もそのパターンで、げ、しかも今日が最終日だ。新聞の評ではメチャ褒められていたんだけどな。

2月5日 ブクログ、重いよ重すぎる〜。更新するにも一苦労だよ(Ayalistの本棚を製作中)。

 最近のカッパノベルスは、帯(絵や写真のある部分)がはずされ、真っ白にタイトルだけという状態で図書館にあると聞きました。なんだかな。恩田さんの『Q&A』は、あの禍々しいイラスト付きで棚にありましたけどね。そういえば『Q&A』、この前書店で見かけた時は「闘うミステリベストテン第2位 このミステリーがすごい!第15位」と書かれた帯を帯の上に巻いてました。ということは、あのイラスト部分はカバーなのか?

2月6日 しんどいので早く寝ようっと。風邪かなあ。

 本格ミステリ作家クラブの「2月の本格トピックス」が更新されています。「私の愛する本格ミステリ・ベスト3」は、芦辺拓さん、飛鳥部勝則さん、我孫子武丸さんの回答が掲載。他に「執行会議メンバー・今月の一言」も。

2月7日 へえ、こんなの出るんだ、「文庫版・少年探偵江戸川乱歩 全26巻」

2月8日 体調は戻りつつあります。よっしゃあ。

 新潮エンターテインメント新人賞について、朝刊に小さな記事が出ていました。“あなたの小説を読む選考委員は、旬の作家が一人だけで務めます”ですって、へえ。第1回(今月末日締切)の選考委員は石田衣良さん。第2回が浅田次郎さん、第3回は宮部みゆきさん。以降、第一線作家が続々登場とあります。ミステリ畑の作家さんが登場してくれると嬉しいな(もちろん、綾辻さんも‥と云いたいところだけど、これ以上賞の選考のお仕事が増えると本業が心配なので、自粛。)。

「篇」は“文字を記す平らな竹簡のこと → 書物の部分け”、「編」は“平らな竹簡を糸で綴る”、なるほど『殺人鬼 II 』の副題「逆襲」は、正しい漢字が使われているのですね。「篇」が常用漢字でないという理由から、「編」の字を当てても間違いではない(これも妙な話ですが)んですけど、でもネット書店の検索で「殺人鬼 逆襲」と入力すると「お探しの商品がみつかりませんでした」になっちゃうから、侮れません。
 実は、今の今まで『殺人鬼 II 逆襲』と書いていたmihoroさんです(恥)、ぎゃー、慌ててサイト上の該当箇所を直しました。すみません〜。

 乾くるみ『リピート』(文藝春秋)読了。「『イニシエーション・ラブ』よりこっちの方が面白い」という感想を、ネット上のあちこちで見かけたので、読んでみました。
 リピートという現象に至るまでの準備段階が意外と長いんだけど、心理変化や行動が丁寧に描かれているので、自然に納得。後半のミッシングリンクの解決は、世界が反転する感覚が味わえて嬉しかったです。ラスト「やっぱり〜」の一文が個人的にツボ。そうそう、アンタたち、端から見れば似た者同志なのよ。
 でも、私はどちらかと云えば『イニシエーション・ラブ』の方が好きかなあ。うーん、私の感覚からすると『イニシエーション・ラブ』は本格ではなくて、ミステリかどうかも怪しい(ミステリー・リーグなのに、全然謎がないじゃん!というのが、読んでる最中の一番の謎のような(笑))んだけど、最後のどっかん!が、やっぱりいいよねえ。後から伏線が効いてくるしさ。

2月8日(その2)

 あ、そうそう、『小説NON』2月号に、関口苑生「お父さんのためのブンガク講座 2大ミステリベスト10を斬る!」という記事が載っていて、ちらっと読んだんだけど、『暗黒館の殺人』がとっても褒められていてびっくり(ちとネタバレぎみでしたが)。いや、褒めてくれるのは嬉しいのですが、関口苑生さんって『斜め屋敷の犯罪』(講談社文庫)の解説書いてた人でしょう? 桐野夏生さんの『白蛇教異端審問』でもかなり攻撃されてたし、あんまりいい印象なかったもんで。

2月9日 『殺人方程式』の表紙はこんなですJDCさん情報)。

 本格ミステリ・マスターズの近刊予定りほさん情報)。
我孫子武丸『弥勒の掌(みろくのて)』4月刊行予定(サイトには3月って書いてあるけど、我孫子さんが「e-NOVELSへの道!」で4月と云ってました)/愛川晶『六月六日生まれの天使』5月刊行予定/奥泉光『モーダルな事象』6月刊行予定。

 恩田陸『Q&A』(幻冬舎)読了。以前から内容・装幀共に惹かれるものがあったし、かつくらで我孫子さんが「2004年に読んで印象に残っている本」として挙げていたので、読みました。
 ひとつの章がひとつの短篇のよう。「Mという郊外型ショッピングセンターで多数の死傷者が出たが、いまだ原因が特定できない」という設定から想像しうる様々な物語の羅列は、想像力の勝利!という感じがしましたね。特に序盤、事故当時の描写は迫力満点です。集団心理の怖さや人間の弱さ、熱しやすく冷めやすい日本人の特徴なんかも盛り込まれていて、「うんうん、こういう展開、ありそうだよなあ」と思わせられました(びっくり、な部分もあったけど)。
 各人の証言を集めることによって次第に事故の詳細が明らかになる『Q&A 謎解きバージョン』も読んでみたいな、と云ったら欲張りかしらん。

2月10日

 1冊登録する間にカップラーメンが作れそうです(笑)。こんなに重いページじゃきっと誰も見てくれないと思いますが(泣)、とりあえず出来上がりました、ブクログ「Ayalistの本棚」(左のサイドバーからもリンクを張りました)。綾辻さんの著書全てを登録してあります。ブックレビューも、単行本・ノベルス・文庫とそれぞれ異なるものを書きました(何もそこまでしなくても)。よろしかったらどうぞ(とにかく何か取り憑いてるんちゃうかっちゅーくらい重いんですが‥)。

2月10日(その2)

 新潮社「作家の声」第5回ホラーサスペンス大賞受賞の沼田まほかるさん。おお、いいこと云ってる〜、共感共感。

2月11日

 鯨統一郎『新・世界の七不思議』(創元推理文庫)2月24日発売予定。『邪馬台国はどこですか』の姉妹編、これはちょっと楽しみ。文庫で出るのも嬉しいな。

 都鞠龍華さんのみた夢、ほんとに正夢だといいなあ。私も、『暗黒館の殺人』が本格ミステリ大賞に決まる瞬間に居合わせ大喜びする自分(<やはり招待ハガキに当たったという設定らしい)という映像は、もう何度も何度も見てます。脳内で、ですけど(笑)。

 浩子さんコンサート、じゅんぼ。さんの大阪レポや季里さんの北海道レポを堪能。行かずしてコンサートの様子が分かっちゃう、ネットってありがたいなあ。

「SFが読みたい!2005年版」(早川書房)に『暗黒館の殺人』が出てくるそうで(みゅうさん情報)。確認してこようっと。

2月11日(その2)

「SFが読みたい!2005年版」見てきました。ジャンル別レビュー「国内・海外ミステリ」を千街晶之さんが書いていて、その中でちらっと『暗黒館の殺人』が紹介されていました。なるほどね。SFのランクに入ってたらどうしようかと思ったけど、杞憂でした(笑)。

2月12日

 高野和明『幽霊人命救助隊』(文藝春秋)読了。前から「ちょっと面白そう」と気になっていたのですが、INOさんの「これすんごい面白かった。」で俄然読む気に。
 自殺して天国に行きそびれてしまった4人が、神様からノルマを与えられます。「天国に行きたかったら、粗末にした命の弁償、すなわち自殺しようとしている人の命を救え。7週間で100人」 うわあ、ほんとに面白かったです。メガホンとか雪隠詰めとか、設定も良く出来てるんだわこれが。読んでいる間何度声を上げて笑ったことか。少々野暮ったさはあるものの、笑いあり、感動あり、現代社会の問題点(鬱病とか金融破綻とか)もしっかり盛り込み、お得な1冊。
 これぜひ、ドラマ化してほしいなあ。もし業界関係者でここ読んでる人がいたら、今すぐ本を読んで企画書を書くのだ! ちなみに私の頭の中では、八名信夫、酒井敏也、柴咲コウ、二宮和也、という配役でした(笑)。
 大矢さん、こういう小説お好きだろうなあ。あ、やっぱり、思いっきりおススメマーク付いてる(^^)

2月13日

「笑う大天使」映画化情報。「ワイヤーアクションを駆使した、和製チャーリーズ・エンジェル」って、ええ〜っ(大困惑)。斉木和音役は関めぐみ、更科柚子役は平愛梨エキストラも募集中、撮影場所は長崎のハウステンボスですって。

2月14日

 e-NOVELS通信2月15日号「取るに足らない20の質問」に綾辻さんの回答が(バックナンバーはこちらから)。12月に「私の愛用品」で登場したばかりだったので、ちょっとびっくり、でも嬉しい(^^)。前回はかなり切ない内容だったのですが、今回はなんかカワイイな。東西南北?東南西北(トンナンシャーペー)の間違いでは?(笑)

『殺人方程式』(講談社文庫)、解説は乾くるみさんらしいです(深川さん情報)。明日買いに行きます。

2月15日 「野性時代」3月号に綾辻さんの対談記事が。詳細は後ほど。

 いまだに近所の書店には恩田陸『ユージニア』が入荷せず(入荷した分が早々に売れてしまったのかもしれませんが)、話題の装幀を拝めません(拝むだけ?買わないの?)。恩田ファンの方、読了後は、ともさん作成の「『ユージニア』を楽しむ「禁断のユージニア」というページが楽しめそうですよ。

 つらつらとあちこちのブログを巡回していたら、こんな記事が。「なぜ人は本と図書館に魅せられるが本屋に魅せられないのか。」店舗数は減っても、販売面積は増えているのか、へえ。私は、例えどんなに実用的でも、ネット書店の利用は必要最低限にとどめておきたいタイプ。できる限り実物を手に取り目で見て、それから買いたいので、本屋さんには頑張ってほしいです。

2月15日(その2)

 今朝の朝日新聞「文芸3点」、佐野洋さんが選んだ3冊は、石持浅海『BG、あるいは死せるカイニス』・東野圭吾『さまよう刃』・大沢在昌『ニッポン泥棒』。佐野さん、石持さんがお気に入りのようですね。

 横山秀夫『臨場』(光文社)読了。「終身検死官」と異名を取る倉石が登場する短篇が八つ。筆者が元新聞記者なだけにリアリティー満点。「鉢植えの女」「餞」が特に心に残りました。前者は反転する様が美しく、後者は宮部みゆきさんのある短篇を彷佛とさせました。

 あ、りほさんも思ったのね、オスカルや北斗の拳はどうするんだろうって(笑)。私も「“梵天丸はかくありたい”って云っても、今の人分からないだろうなあ」って思いましたよ。

 Step1「著作リスト」「エッセイなど」、Step3「美術」の項、更新。さあて、これから「ものしり一夜づけ 今夜はホラーづくし Jホラーから妖怪まで」を見るとしますか。

 

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