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 Ayalist 2005年8月の日記(後半)

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8月16日

 ミステリチャンネルの夏特番「夏のイチオシバトル」で、上半期の内外ミステリを対象に「くろねこアカデミー賞」を選定(選者は「Mysteryブックナビ」レギュラー出演者の香山二三郎さん、豊崎由美さん、吉野仁さん、大森望さん)。海外編は守備範囲外なので(おい)拙サイトでは国内編のみ紹介(情報元は大森さん)。
○新人賞             『空の中』有川浩
○特殊効果賞(仕掛け、トリック) 『扉は閉ざされたまま』石持浅海
○撮影賞(文体)         『ユージニア』恩田陸
○脚本賞(ストーリー)      『ベルカ、吠えないのか?』古川日出男
○ラズベリー賞(バカミス)    『痙攣的 モンド氏の逆説』鳥飼否宇
○監督賞             恩田陸
○ベスト・キャラクター賞     笑酔亭梅寿(『笑酔亭梅寿謎解噺』田中啓文)
○くろねこ賞(作品賞)      『ベルカ、吠えないのか?』古川日出男
 アカデミー賞にちなんだ各賞の名前は洒落ていますね、凝り過ぎという気もしないでもないですが。『ベルカ〜』は大森&豊崎両氏の評価が高いのよねー、古川日出男さん、どちらかというと掌篇集『gift』が以前から気になっていたので(杉江松恋さんもおススメしてた)、そちらを読んでみようかなあ。

 ダンナの実家の購読紙は朝日新聞。次の連載小説は北村薫さんの『ひとがた流し』(21日スタート)だそうです。『月の砂漠をさばさばと』のさきちゃんが高校生になって登場するとか。わー、本になるのが楽しみだなあ(いつのことやら)。挿絵はもちろん、おーなり由子さん。
 朝日新聞でもうひとつ、14日付で「夏の読書特集2005 戦後60年・おすすめの本」という特集がありまして、ミステリー部門を大森望さんが担当。大森さんが挙げられたのは『長いお別れ』『ジャッカルの日』『虚無への供物』『呪われた町』『ソラリスの陽のもとに』。唯一国内作品から選ばれた『虚無〜』ですが、
 海外の小粒な本格を選ぶくらいなら、島田荘司『占星術殺人事件』か綾辻行人『十角館の殺人』、あるいは個人的に偏愛する麻耶雄嵩『夏と冬の奏鳴曲』を一一と長考したが、“戦後ミステリー”の括りだと、やはり中井英夫『虚無への供物』は外せない。竹本健治を経由して、綾辻行人、京極夏彦や乾くるみにもつながる歴史的傑作。
 綾辻さんの名前が二度も登場してるぞ(作品も選んでくれてたら云うことなかったのですが)。

 倉知淳『猫丸先輩の推論』(講談社ノベルス)9月発売。うおー、待ってました!(あちこちで情報出てたみたいですね、私が知ったのはエルフさんのところ) あれっ、漫画『名探偵猫丸先輩の事件簿2』(秋田書店)も6月に出てたの?あらま。

 全日本大学ミステリー連合合宿(8/19〜21 静岡県伊東市)のゲストは石持浅海さん。一般の方も参加できないこともないみたい。詳しくは全ミス連HP掲示板か杉江松恋さんの日記をどうぞ。

 8月5日に「12日発売予定の『メフィストの漫画』をお願いします」と最寄りの書店に注文。15日、お店に行ったら「12日に配本がなかったのでその時点で注文しました、本の到着は10日から二週間後になります」と云われ、すごすごと帰ってきました。
 これって普通の対応なんでしょうか。私はもっと怒っても良かったのかな?(って誰に訊いてるんだ誰に)

8月17日 親知らずが欠けました(涙)。

 恩田陸『図書室の海』(新潮文庫)読了。私は恩田さんのホラーが大好きなので、「茶色の小壜」「国境の南」や「図書室の海」の一場面が特に心に残りました。自身の長篇の予告という位置付けの短篇って、他にも例があるのかな?私はたいそう新鮮に感じたけど。それにしても、引き出しの多い作家さんだなあ。
 あれ、今楽天のページを見たら、私が持ってるのと帯が違うや。新刊で買ったんだけど、本屋大賞受賞で急遽帯を差し換えたのかな。

 いつも利用しているネットのDVDショップ(全品22%オフ)に「ZOO」を注文したら、初回特典は終わったと云われ、あわてて近所の店で購入。 プレミアムブックレットは、乙一さんのロングインタビュー4ページで読みごたえあり(ま、だいたいは以前小説誌で読んだ覚えのあるような内容でしたが)。乙一さんの写真がバーンと載っていたのはちょっと意外でした。

8月18日

 ともっぺさんの掲示板で出た話題。これは実現すると嬉しいな。
「『月館の殺人』連載が終わったら、IKKI誌上あるいはコミックス巻末にて、佐々木倫子さんに『月館の殺人』製作裏話を描いていただきたい!」
 製作裏話そのものも興味あるし、「佐々木さんの描く綾辻さん」も見てみたいぞ。

8月19日

「むしろ、清張作品にしても、ぼくなどは本格ものとして読んでおり‥」パン屋のないベイカーストリートにて 8/14)「『本格ミステリ冬の時代』はあったのか」に対する戸川安宣さんの意見。出版社の人というより一読者(スーパー読者だね)としての戸川さんの発言は、素直に心に響いてきますね。「こういう名称には出版社(界)やマスコミの戦略(商法)が絡んでいる」ってあたりも、大きくうなずきながら読みました。

「今の彼に狩野俊介を演じてもらいたいなあ。」太田忠司の不定期日記 8/18)いいかも、狩野俊介=神木隆之介。誰かマジで企画してくれませんかね。

 モノグラフの自由帳で、「ライトノベル」というジャンルの位置付けについての考察が。私が考えていたライトノベルの定義は「表紙がマンガのイラスト」「読者ターゲットが若年層」。ライトノベルの中にもミステリがあったりSFがあったりするから、「ライトノベル」と、「SF」「ミステリ」は並列の関係ではない、と思っていたのですが、うーむ、違うのかなあ。

8月20日 昨日・今日と実家に帰省。一泊だと慌ただしいことこの上なし。

 自宅に帰る途中、第6回国際鉄道模型コンベンションに寄ってきました。
 ←座っている赤っぽいシャツの人が森さんです。
 自分のブースを中心に、近くをちまちま、うちわ片手に歩き回っている欠伸軽便鉄道社長さん(=森さん)。スタッフ数名、若い女性ばかりでしたが学生さん?いや森ぱふぇの人でしょうか。ところで森さんってブライスお好きなのね、最近知りました。『ミニチュア庭園鉄道』を全巻読み、学校のパソコンからときどき欠伸軽便鉄道HPにアクセスしているらしい長男くん、初めて森さんに会った(「会った」というより「ちらっと見た」だけですが)感想は? 「白髪まじりのちっこいおっさん。」えー、もう少しありがたみを感じろよー(笑)。

8月21日

 喜国雅彦+国樹由香『メフィストの漫画』(講談社)読了。漫画の中にたくさん綾辻ネタがでてくるのが嬉しいぞっと。ところで「ミステリに至る病」でもカルタのネタがありませんでしたっけ?私の記憶にかすかに残っているのは本に載っている「小説すばる」バージョンと微妙に違うんだけど‥誰か覚えていませんか。

「ミステリーランド」に関するアンケート、回答数が120を超えました。みなさんご協力ありがとうございます。あまりたいそうに考えずに、ちゃちゃっと投票して下さいな(^^)>みゅうさん。一応期限を設けました。アンケート締め切りは9月上旬、発表は9月中旬を予定しております。「手元にある積読のミステリーランドを読み終わってから」という方もいらっしゃるかもしれませんが、とりあえず今の時点で投票しちゃって大丈夫ですよ(私も積読3冊かかえてます)。
 ところでミステリーランドの次回配本は、二階堂黎人さんの『(○○○○○)カーの復讐』(○○〜の部分は探偵の名が入るのだそうな)になりそうですね。挿絵は喜国雅彦さん。二階堂さんはすでに脱稿、今ゲラの段階にあって、それでも刊行は10月頃の予定とか。そうだよね、ミステリーランドって原稿ができてから画家がイラスト描くんだもんね。ということは綾辻さんは‥えーとえーと‥もっと後ってことなのか? 「今年中‥には出るのかな」って私の読みもあながちはずれじゃなかったという(笑‥ってる場合じゃない?いいのいいの、良い作品が読めればそれで)。
 綾辻さーん、期待してますから頑張って下さいね。

「ミステリーズ!」連載中の競作短篇『川に死体のある風景』いよいよ次号で完結。ということは、来年あたり単行本にまとまるんでしょうね。綾辻さんの作品は、現在発売中のvol.12に掲載されている「悪霊憑き」。これは「幽」で連載中の怪奇短篇と同系列の作品のようです。これから読むんだよ−、ふふふのふ。

8月22日

 倉知さんの新刊は『猫丸先輩の推論』はたまた『猫丸先輩の空論』どちらなのでしょうか‥と云ってる間にAmazonのぺージが訂正されたようですね。『〜空論』が正しいようです。1冊目の『〜推測』と紛らわしいから変えたのかしら。あっ、『猫丸先輩の推測』は9月に文庫化かい。文庫に挿絵は入るのか?

8月23日 あ、『夏期限定りんごあめ事件(仮)』に変わってる〜。ももシャーベットは没ですか。

 e-NOVELSで我孫子武丸さんの『叙述トリック試論とか』販売開始。さっそくダウンロードしてみました。過去の「叙述トリック試論」(『小説たけまる増刊号』に収録)をさらに押し進めた評論の新作が読めるのかと思いきや、なあんだ、「叙述トリック試論」そのもの+文庫の解説あれこれの寄せ集めでした。いえ、「なあんだ」と云いつつも楽しめましたけどね。我孫子さんのキーワードは「ユーモア」「軽さ」「ハードボイルド」なのかな。

8月24日「悪霊憑き」は、不思議なことの扱い方が『くらのかみ』とちょっと似てるかなあ。

 ぽや〜んと検索してたら、大森さんの過去日記「劇団てぃんか〜べるの公演『魍魎の匣』」にたどり着きました。関口と益田のモデルとなった方々の写真もあり。ところで今『百器徒然袋 風』を読んでいるんですが、私の脳内ではなぜか益田=柳沢慎吾で、けたたましいったらありゃしない(笑)。和寅=荒川良々はもう不動ね。榎木津=阿部寛は、うーん、微妙だなあ。でも「いんかーん!」なんてセリフ、云って様になる役者、います? 思い付かないぞ(笑)。

8月25日 初野晴さんの『水の時計』(角川文庫)帯に綾辻さんの推薦文が。

 本日「IKKI」10月号発売。綾辻さん曰く「上巻は「第一部/列車編」(そう銘打ってはいませんが)。で、今号より始まった第二部は、さしずめ「館編」というところでしょうか。」。列車が‥は予想できましたが、人が‥のにはびっくり。空海ちゃんの笑った顔も怖かったぞ。

8月26日 台風一過、蒸し暑い〜。

 作家の読者道 第46回「古川日出男」、普段あまり馴染みのない作家さんだと、書いてあることもいちいち新鮮。

 ナルホド、未読王さんは『メフィストの漫画』を読んで「個人的には古本ネタがもう少し欲しかった」「「新本格」以降の本格ミステリをほとんど読んでいないこの俺にとっては元ネタがまるで分からないギャグも作中には結構多いのだが、こと古本ネタについてはほぼ全てが分かる。」だったのか。私はまるっきりその逆でした(笑)、全編新本格ネタだったらも〜っと楽しめたのにって、ちょびっと思ったのよね。

『月館の殺人』第7回、副題が「鉄道館の殺人」ですってよ奥さん(誰?)。ううむこの先どうなる。

8月27日 アンケートの集計方法をいろいろ考え中。

・あなたが読んだミステリーランド 順位
・あなたが読んで面白いと思ったミステリーランド 順位
・人気度(「もう読んだ」の数+「これから読もうと思う」の数)順位
  読んだ人数での比較だけだと、先月刊行の2冊は不利かなと思ったもので。
・満足度(「面白いと思った」の数/「読んだ」の数)
・定価で買った/借りた/安く買った 比率
・何冊読んだか ・何冊買ったか
・今後刊行予定の作家で読みたいもの 順位
・好きな挿絵 順位
・子どもも読んだか
・ご意見エトセトラ
 順位は、表向きはベスト7くらいまで発表し、全データ(ベスト16まで)が分かる裏バージョンも作ろうかな。
 年齢別に各データを分析‥するほどは数が集まっていないので、ここらは保留。
 とりあえず今思いつくのはこんなところでしょうか。なにかご意見ありましたら掲示板にてお願いします。

 24時間テレビのドラマ「小さな運転士 最後の夢」を視聴。以前NHKのドキュメンタリーを見たことがあったので、話は知っていました。絵本にもなってるし。でも私の視線は江ノ電に釘付け(おいおい)。こと江ノ電に関しては、私も立派なオタです(笑)。「いちいち地図広げなくても、側線なんてすぐ分かるでしょうに!」とドラマに突っ込み入れてました。14年間乗ってましたからねえ、思い入れも深くなるってもんです。タンコロだって現役で走ってたのよあの頃は。来月304・354号が引退しちゃうので、寂しいのなんのって。

8月29日

 本格ミステリ作家クラブのHPに、第五回本格ミステリ大賞の全選評と授賞式の模様がアップされました。まだGIALLO次号は出ていないのに、早いなあ。

 長女さんは今日一日で習字、作文、自由研究のまとめとフル活動。長男くんが横でぼそっと「7月からそのスピードでやってれば、一週間で宿題終わってたのに。」。ほんとほんと(笑)。

8月28日

 朝晩めっきり涼しくなりました(栃木では)。ここらは2学期制なので、明後日から学校が始まります。うわー、やってない宿題がまだあったね次男くん!

 パソコン周りを片したら読みかけの本がぞろぞろぞろ。「ご利用は計画的に」というフレーズが頭に浮かびました(笑)。でも今日は体調が悪いのでもう寝ちゃおうっと。

8月30日

 ダンナからWinのノートPCを借りて、ねとらじにつないでみるも、やっぱり聴けません。「ダウンロードに失敗しました」って‥何故(u_u。。。)。一方私のMacですが、最近音声やら動画やら軒並みつながらないのよね。映画の予告編とか全然見られない。つまりません。快速電車は「とまりません」。お金は全然「たまりません」。明石家さんまは「だまりません」。‥もうやめましょうそうしましょう。

8月30日(その2) やる気のないダースベイダーのテーマ。私のところではあいにく聴けないのですが、JDCさんはもうご存知かな。

 ポプラ社、10月に小中学生向け文庫を創刊booplog情報)。「手薄だったミステリーや童話の品ぞろえを強化する。新人作家による書き下ろし作品も投入する。」あたりの具体的なところが気になりますね。

『眞鍋かをりのココだけの話』(ココログブックス)を本屋でぱらぱらと。元のブログ、私はちょうど一年前から読んでました。行間、ちょっと空き過ぎ?でもやっぱ面白いなあ、「100メートルのカーテン」(笑)。

8月30日(その3) 新潮社作家の声は『おまけのこ』畠中恵さん。うう、これも聴けないなんでだろう。

 読売新聞に載っていた「理系学者ミステリー」折原さんが書いていらした『容疑者Xの献身』のカバー、書店で見ましたが、たしかにめちゃめちゃ指紋付きやすいですねこれ。カバーといえば、画用紙っぽい素材の真っ白な紙(『じつは、わたくしこういうものです』とか)も、汚れやすいからあんまり好きじゃないんだよなあ。

8月31日

 TRICK+TRAPサイン会の模様。戸川さん、勢いで「こうなったら、毎月、サイン+懇親会をやりましょうか。」と強気の発言(笑)。おお、やりましょうやりましょう‥じゃなくて、ぜひやって下さいませ。準備も実施も大変でしょうが、どうぞよろしくお願いいたします〜。

「「毎日かあさん」論争、表現の自由か教育的配慮か」。学校側も、騒げば騒ぐほどサイバラさんにネタにされるんじゃないかいな? 『毎日かあさん』ファンの一読者としては、漫画が打ち切りにならないことを切に願います。

 

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