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 Ayalist 2006年3月の日記(後半)

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3月16日 ミステリ叢書の近刊情報をば。

 ミステリーランドは、乙一さんの『銃とチョコレート』が5月下旬発売予定。挿絵は古屋兎丸さんとか羽住都さんだったら「想定内」ですが、さあどなたでしょうか。井上雅彦さんや井上夢人さんも今年中には出るのかな。夏頃恩田さんの作品が出るという情報も。執筆陣に上遠野浩平さんが加わりました(お、これは楽しみ)。かつくらでは加納朋子さんも書かれる予定とありましたが、HPにはお名前上がってないですね。あれ、笠井潔さんがいつの間にか消えてるぞ。笠井さんの書かれる子供向き小説ってどんなのか、興味津々なんだけどな。
 ミステリー・リーグは今月、霧舎巧さんの『名探偵はどこにいる』が出るのかな。二階堂さんの『増加博士と目減卿』は今月講談社から文庫化されました。
 本格ミステリ・マスターズは、文庫化はどんどん進んでいるけど、単行本は半年以上ご無沙汰ですね。次は麻耶さん? 相変わらずコロコロ仮題が変わるので(笑)、どんな作品になることやら。
 ミステリ・フロンティアは、続刊がどんどこ出る数少ないシリーズ。加藤実秋さん『チョコレートビースト』と、岸田るり子さん『出口のない部屋』が4月発売予定。

3月16日(その2) TRICK+TRAPよりお知らせ

3月25日の貫井さんサイン会の応募は19日19:00締切。
4月2日の法月さんおよび3日の綾辻さんのサイン会は、3月26日19:00締切

3月17日『びっくり館の殺人』すでに都心部では店頭に並んでいるようです。ところで17日現在、

びっくり館の殺人  びっくり館の殺人 
左は楽天、右はAmazon(やbk1その他)の表紙画像なんですが。
楽天さん、本を箱に入れる向きを間違ってません? それ、裏表紙なのでは(笑)

 なんかもう、すっかり終わった気になっていてゴメンなさい。KHB 東日本放送をご覧の方は、今日の深夜に安楽椅子探偵の解決編が放映されるんですよね。観終わった感想など、 ネタバレOK掲示板「こころおきなく。」でまだまだお待ちしておりますので、よろしくお願いいたします。
 ところで「青猫屋敷」に、大阪で3日に行われた「安楽椅子探偵スペシャルナイト」のレポがアップされています。オフレコ話が多かったようですが、それでも雰囲気は良く伝わってきます。バージンロードってのは、見てみたかったな(笑)。
 一方、『びっくり館の殺人』感想も「こころおきなく。」でお待ちしております。ただしこちらは、管理人のレスが4月以降になると思いますが。くれぐれも書き込みの件名でネタバレをなさいませんよう、よろしくお願いいたします。

「人生は一本の長い煙草のようなもの」これって綾辻さんのことを歌ったような曲だなあ、と夜中に気付いて一人で盛り上がっておりました。‥って書いても、ひとりくらいしか分かりませんよねきっと。『アタゴオルは猫の森』というDVDで聴けます。これ、CDにはならないのかなあ。

3月18日 栃木でも売ってました〜(^^)、『びっくり館の殺人』

「小説すばる」4月号の特集は「伊坂幸太郎 解体全書」。ファンには嬉しい企画なんじゃないかな。「GIALLO」では、我孫子武丸さんの連作短篇(なのかな?)が連載開始。「警視庁総務部広報課特捜班」シリーズだそうです。麻雀漫画原作に『禁忌の街』連載に今回の短篇に、ゲームもそのうち出るらしいし、どうしちゃったんでしょう我孫子さん。

 本屋大賞メッタ斬り第3回。今回は『容疑者Xの献身』も俎上に載せられています。ジュンちゃん選評の揶揄に始まり(笑)「『容疑者〜』は本格ミステリか否か」論争のことまで。「「ほら、本格ミステリってこんなに面白いんですよ」って、もっとジャンルの宣伝に肯定的に利用すべきなんじゃありませんか」豊崎さんと全く同じことを、某書評サイトの管理人さんもおっしゃっていましたっけ。

3月19日

 紀伊國屋新宿南店でのサイン会の詳細が。南店3階カウンターにて『びっくり館の殺人』を購入した先着150名に整理券配布中。この日は装画担当の七戸優さんもいらっしゃるようですよ。

 新刊が出たということで、データベースStep1のページをあちこち修正。こういう作業は楽しいなあ。「対談&エッセイ」の項だけ更新滞ってますが、これも近々アップしますね。
 でもって、綾辻さんの今後の予定を、今分かっている範囲でまとめてみましょうか。
・「野性時代」での新連載──新しい野性時代が出ると、まず最初に巻末の次号予告を見て綾辻さんの名前がないか探す、そんなんがここ何ケ月か続いています(笑)。内容はホラー系なのかな?分かりませんが、楽しみに待ちましょう。
・『月館の殺人』──あと2回で連載が(たぶん)終わると思うので、となると下巻が出るのは7月頃かな。「IKKI」誌上ではいよいよ解決編に突入する頃合なので、連載未読の方はうっかり見ちゃわないようにね。
・『川に死体のある風景』(東京創元社)──5月発売予定。六名による競作短篇集です。ところで、綾辻さんの書かれた「悪霊憑き」は、「幽」連載中の怪奇連作短篇と同系列のお話。そちらは一篇が短いし「幽」が年2回しか出ないしで、本にまとまるのはかなり先になるかと。
・3月22日発売の「増刊コミックバンチ」に児嶋都さんの漫画が載ります。綾辻さんのどの作品の漫画化なのかは、予告からは分からないんだけど。
E-Pin企画のイベントで綾辻さん絡みのものが、東京と京都で5月に行われるんだけど(札幌・九州は秋公演だそうです)‥あちらのHPに情報上がってきていませんね。受付開始日が近くなったら、ここでもお伝えします。
・日本推理作家協会賞受賞作全集(双葉文庫)というのが毎年刊行されています。昨年は第44回受賞作の『新宿鮫』『夜の蝉』が出たので、今年は第45回受賞作の『時計館の殺人』が出るはず。6月頃かな。
・エッセイ集『アヤツジ・ユキト1996-2005』(講談社)──今年出ると嬉しいな。『アヤツジ・ユキト1987-1995』復刊リクエストの投票も、皆さまどうぞよろしく〜。たくさん票が集まったら、講談社にも直接お願いしてみますから。
・安楽椅子探偵──4月28日に第5弾『安楽椅子探偵と笛吹家の一族』DVDが出ます。放送の方は先日第6弾が終わったばかり。ホテルイベントがあったり事前特番が作られたりという今年のノリを見てると、次回第7弾もあるんじゃないかと私は思いますが、原作の両先生、小説執筆に支障のない範囲で頑張ってくださいませ。
 そういえば、安楽椅子探偵ノベライズの構想もあるって以前おっしゃってましたね。「50歳になる前に着手したい」とのことでしたが、気が付けば40代も半ばまで来ちゃってますよ、綾辻さん。

3月19日(その2) 大森望さん×豊崎由美さん、メッタ斬り公開トークショーのお知らせ。

「文学賞メッタ斬り!リターンズ〜文学賞に異変!?」
 ゲスト:島田雅彦さん
 日 時:4月9日(日)16:00〜(15:30開場)
 会 場:青山ブックセンター本店内・カルチャーサロン青山
 定 員:120名
 入場料:500円(税込)電話予約の上、当日精算
 電話予約&問合せ:03−5485−5511
うわあ、行きたいけど4月はサイン会で上京するから二度目は無理だなあ。「求められる選考委員像」とか特に聴きたいけど(笑)。『文学賞メッタ斬り!リターンズ(仮)』(PARCO出版)6月発売、これは個人的に買い。

3月20日『びっくり館の殺人』読み終わるまで、ネット巡回自粛します。ぶくぶく。

 道尾秀介『向日葵の咲かない夏』(新潮社)読了。うーむ、惜しいっ。二転三転する展開には説得力があったし、読み返してみるとたしかにフェアに書いてあるし(このプロローグとエピローグはいいなあ)。でも、本筋の部分で「あっち立てればこっちが立たず」な印象が拭えず、すっきり納得できなかったのよね。描写の端々に作者独特の色合いが感じられて、それはすごく好みだったな。

『I.TOON CAFE 伊藤有壱アニメーションの世界』(プチグラパブリッシング)読了。広島で4月9日まで行われている「伊藤有壱アニメーション展」のカタログなのですが、一般書店でも売ってる書籍なので読了本にカウント(笑)。付録のDVDには、ニャッキ以外のありとあらゆる作品(CMやMVや)が収録されていて、見ごたえ満点。ニャッキの作者は、ポン・デ・ライオンから平井堅の「キミはともだち」MVまで、いろーんな仕事を手掛けている才能豊かな方だったんだなあ。

3月20日(その2) TRICK+TRAPでの綾辻さんサイン会は、あと10名で締め切るそうです。申込みまだの方は、お早めに。

3月21日

 朝日新聞朝刊にミステリーランドの広告が。わあい。サイン会のお知らせも載っていました。整理券は早めにゲットしましょう。

 米澤穂信さんの講演会が、6月17日(土)同志社大学で開催(情報元:DMS)。詳細は後日。米澤さんといえば、来月の新刊(トロピカルパフェ)は10日以降に発売になるようですね。

3月22日

 我孫子武丸さんらが参加した犯人当てアンソロジー(徳間書店)は、6月刊行らしいです(情報元:杉江松恋さん)。「犯人当ては終了したが、別の企画が準備されている」そうな。

「ライト(ノベル)から一般向けへ 人気作家の越境続々」。米澤さんは「ハードボイルド的文体」なのかそうなのかあ。

 WBCのあらすじ(面白かったのでご紹介。優勝するとこまで読んでみたい)。ところで、日曜に義父の家に遊びに行ったら「今日は野球を見るから」と気もそぞろ。さあ中継が始まりました、お昼を食べながら皆でTV観戦。が、「もう今日はダメだな」お義父さん、まだ1回の表が終わったところですよ、諦めるの早すぎ(笑)。長男くんも一緒になって「もうダメだな」君たちは「野球は9回ツーアウトから」という言葉を知らんのか。1時過ぎに我々は帰ってしまったので、日本が先制点を上げる所まで見られなかったのですが、義父はちゃんと日本が勝つところを見られたのでしょうか。もしかしたら早々に見切りをつけてTVを消しちゃったかも(笑)。

3月22日(その2) 綾辻さんが企画で参加されたミステリイベントが行われます。受付開始は 3/27(月)

探偵ナイト『マスクジョーカー決定戦〜殺意のオン・ステージ』
 プランニング:綾辻行人・ヒロサカイ
 企画・制作:E-Pin企画・ミステリー99%
【東京公演】5月2日(月)〜3日(祝)
 ホテル グランパシフィック メリディアン
  TEL(03)5500-4602 宴会コーディネート担当へ
  ※受付はHP及びFAXにて
 トリプル:¥27,000/ツイン:¥28,000/シングル:¥33,000
 (トリプルはエキストラベッドではなく3人部屋)
【京都公演】5月6日(土)〜7日(日)
 リーガロイヤルホテル京都
  TEL(075)341-1121 探偵ナイト係へ
 トリプル:¥20,000/ツイン:¥22,000/シングル:¥24,000
上記の料金はお一人様料金(1泊室料・ディナー・朝食・イベント参加費・税・サービス料込)
小学生未満の子供は入場不可
札幌公演・九州公演は秋に実施の予定。
 はい、ようやく詳細がアップされました。が、当日綾辻さんは参加されるのでしょうか、HPには何にも書いてないんだよねえ(不安)。

3月22日(その3)「増刊コミックバンチ」に、綾辻行人×児嶋都「鉄橋」が掲載。おおお、久しぶりの児嶋マンガ!

3月23日

 二階堂さんによると、『容疑者Xの献身』に関する論戦はまだまだ続くようです。「ミステリマガジン」5月号には、つずみ綾さん、小森健太朗さんらの評論が。さらに6月号には我孫子武丸さんに加えて二階堂さんの総括的再反論が。なんだかもう(でも読むと思うけど)。

「本 再生の現場から」第2回 第3回)読売新聞で連載中(全5回)。出版不況 → 売上減を点数の増加でカバー → 本の短命化・粗製乱造・中小書店廃業。「少ない部数でも長く読み継がれる良書を」そうそう、諸手を挙げて賛成します!

『夏期限定トロピカルパフェ事件』表紙。4月13日発売だそうです。楽しみ。

 うっわー、さらに成長しちゃったなあ、ルーガちゃん

 アンソロジー『七つの黒い夢』(新潮文庫)読了。どうしてこういう設定を思いつくんだろうの乙一さん、視覚と聴覚に訴えかけてくる恩田さんのホラー、意外にミステリしていた桜坂さんの作品が特に印象に残りました。

3月24日

「本屋大賞をメッタ斬り」第3回は伊坂作品登場。「ナマ伊坂に会いたい女子書店員さん、いっぱいいるんでしょ?」って、そんな豊崎さん、ミもフタもない(笑)。

 第22回うつのみやこども賞は、田中芳樹『ラインの虜囚』に決定(情報元:太田忠司さん)。ミステリーランドが三年連続受賞ですね、ぱちぱち。この賞は、小学生の選定委員に毎月四冊の課題本を読んでもらい、合議で「月の本」を決定、年度末には十回分の月の本の中から大賞を決定するというシステム。子供が選んだ賞、というのが最大の特徴です。『ほうかご探偵隊』も課題本にはなってたのね、『神様ゲーム』は‥さすがに読ませなかったか(笑)。

 安野光雅『昔の子どもたち』(日本放送出版協会)読了。絵本です。安野さんの子ども時代が絵と文で細かく綴られているのですが、手書きの文章に味があって(漢字が旧字体)、「あんのくんの絵日記に先生がコメントを付けている」という設定になっているのが面白かったな。それにしても、なんと時代の変わったことか。

 世界でもっとも高いところにある駅へご栄転された、弁天が丘線前駅長はお元気でしょうか。あれから一年。同じ月に『アイソパラメトリック』文庫が出たのも何かの縁か‥。

3月24日(その2) 探偵ナイトは、3/27(月)10:00から受付開始だそうです。タイムスケジュールは以下の通り。

【東京公演】
 事件編 5/2 21:00〜22:00 その後捜査活動
 逮捕状締め切り 3:00
 解決編 5/3 10:00〜10:30 その後表彰式
【京都公演】
 事件編 5/6 21:00〜22:00 その後捜査活動
 逮捕状締め切り 3:00
 解決編 5/7 9:00〜9:30 その後表彰式

3月25日 おや、東京創元社HPでも「探偵ナイト」を宣伝してくれているぞ。

 えーっ!? おーっ!? はあ???『月館の殺人』が大変です、いよいよ来月最終回!(途中から読んじゃダメだよ)

「ミステリマガジン」5月号の『容疑者Xの献身』評、読みました。今回の3名の中では巽さんの論に一番共感を覚えましたが、それにしてもこういう現象を東野さん自身はどう思っているのかね。

3月26日

 サイモン・マースデン『幽霊城』(河出書房新社)読了。モノクロの赤外線写真は粒子が荒く、文章にも建築に関する話は全く出てきません。いわば“格調高い心霊スポット巡り”、思いっきりオカルトなんだけど、妙に説得力あるんですよね。幽閉、拷問、虐殺、忌わしい歴史に彩られ、何百年も同じ場所にたたずむ城館に、今なお住んでる人がいたりして。木と紙で家を作る日本とは異なる、ヨーロッパの石の家ならではの物語をひしひしと感じました。

 ひそかに気になってて、「誰か読んだ人いないかな」と思ってたら、INOさんが感想を書いてくれました。帯の推薦文が恩田さんってのも、気になる理由のひとつかも。

3月27日

 伊坂幸太郎さんの著作の中のエスプリに富んだ一節を抜き出して、一冊にまとめる。こういう企画、どこかの出版社でやってくれないでしょうか(森博嗣さんの『君の夢 僕の思考』みたいな本)。出版社が何社にもまたがっていると難しいのかなあ。題名はやっぱり『神様のレシピ』(勝手に決めてます)。

 伊坂幸太郎『チルドレン』(講談社)読了。犬も歩けば伏線に当たる、こういう話は大好きっす。一篇一篇に「あっ、そうだったのか!」って趣向が必ずあったのも良かったな。伊坂作品って、犯罪を軽々しくスタイリッシュに描いてるような気がして乗れないこともあったんだけど、外国人や障害者など偏見にさらされがちな人々に対するものすごーくフラットな視点は、素晴らしいなあ。そういえばこれ、ドラマになるのよね。陣内が大森南朋、ううむ、もっと騒々しいイメージなんだけど。書店員・青木美春(小西真奈美)って、そんな人出てきたっけ?

「本 再生の現場から 第4回 第5回」(第1〜3回は3/23日記で紹介)。地方に根ざした本、海外進出への地道な尽力、いろいろと考えさせられることの多い特集でした。

「日本ミステリー文学大賞 デビュー30年 赤川次郎さん」。著作の多さは云わずもがなですが、以前読んだインタビューで驚いたのは、ベストセラーだ映像化だと華々しいイメージとはかけ離れた、ただもうひたすら真面目にこつこつと小説を書かれる方であったこと。今回の受賞のコメント「ホームレス男性〜云々」あたりも、赤川さんらしさがよく表れているかと。

3月28日

 今日の夜は風が強くて、家が揺れるほどでした。と思ったら本物の地震がありました。と思ったら今度は大雨です。慌ただしい夜。

 TSUTAYAでもらったフリーペーパーに、『明日の記憶』の荻原浩さんインタビューが載っていました。お、サイン本プレゼントがあるぞ、出してみようかな。

  4月1日に戻ってきます。

 

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