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 Ayalist 2007年1月の日記(後半)

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1月16日 鏡ってどうやって描けばいいのか分からない〜、とりあえず血しぶきは散らしてみました>日記の背景「鏡」。

▽「第7回本格ミステリ大賞公開開票式にご招待」今年もあります。『論理学園事件帳』帯に応募券が付いてます。公開開票式の日程は5月11日(金)、招待人数は例年通り10名。
 しかしこの企画、年々グレードアップして行きますね(笑)。初年は「ご招待」。2年目(昨年)は「ご招待+レポートを書いた人にはアンソロジー進呈」。3年目の今年は「北村薫会長直筆署名入りの招待状」ですってよ。事務局長のはないのかしら。

▽ おお、ちかさんも「SFセレクション」読まれたんですね(^^)。そうだ、ちかさんなら『風が強く吹いている』もハマるかも。これはホラーじゃないですけど、駅伝に挑戦する大学生たちの話です。「あり得な〜い」という人と「あり得ないけどハマった〜」という人と、評価は分かれているようですが、私は後者。読み終わってしばらくは、スーパーまでの道のりもつい走ったりして<影響受け過ぎ(笑)。

▽ 赤木かん子編SFセレクション(4)『科学者たちの陰謀』(ポプラ社)読了。「究極触媒」はちょっと本格ミステリっぽい味も(傍点あるしね)。「バックネットの青い影」うわあ、こう落としますか。

1月17日 

▽ 新本格ミステリフェスティバルで神戸に行った折、「この辺も震災の時はずいぶんと崩れて」と友達に教えられ、背筋がぞっとなったことを思い出しました。1月17日。

▽ 第136回芥川賞・直木賞決定。大森さんのコメントにあった「118回・128回の候補作」を読んでぶっ倒れた私(笑)。選考委員、見る目なさ過ぎ。というか、作家だけじゃなくて評論家とか、ちゃんと本を読んでくれる人を選考委員に入れてほしいよね。近々雑誌に掲載される選評も読もうっと。

▽ SFセレクション読破っ。

 赤木かん子編SFセレクション(6)『変身願望〜メタモルフォーゼ』(ポプラ社)。「ぼくは、おんなのこ」このネタで長篇を読んでみたいな。「わが家のサッカーボール」は、ほのぼのなんだけど凄かった。菅浩江さんの『永遠の森』は今度読みます。

 赤木かん子編 SFセレクション(7)『未来世界へようこそ』(ポプラ社)。これは読後感の良いもの揃いでした。未来世界というからには、もっと奇抜なのを読んでみたかった。

▽ 田口久美子『書店繁盛記』(ポプラ社)。題名と内容が合っていない気も(だって景気の悪い話ばっかり)。ジュンク堂池袋店に勤務する書店員さんのエッセイです。綾辻さんと有栖川さんのトークショーの時、ちゃきちゃき場を仕切ってた背の高い方だなたぶん。
 誰を対象に書いているかがちょっと分かりにくい部分があったというか、出版業界の仕組みや用語は、一般読者向けに脚注が必要かも。でも、これは絶対読んでいる最中にでもリアル書店に行きたくなる本ですね。普段興味のなかったジャンルの棚も覗いてみたくなります。

▽ 昨日紹介した『論理学園事件帳』、そういえば序文に何かあるって‥ううむ、たしかにこれは手間はかかったんだろうけど、だから何(北村さん、ゴメンなさい)。

1月18日 

▽ 坂木司『動物園の鳥』(創元推理文庫)読了。子どもっぽいけど真摯な物語。登場人物の性格や過去などのキャラ設定が、謎の解決とすごく上手くリンクしている。これ、ミステリとしてもっと評価されていい作品だと思うけどなあ。

1月19日 

▽ 今日は「本格ミステリの日」だそうです(笑)。殊能さん、お誕生日おめでとう。エドガー・アラン・ポーも同じ日なんですね。ちなみに私の父も今日が誕生日。

▽ すごーい、新聞記事になったのね。「伝説の探偵小説専門誌!「幻影城の時代」100人が語る」。
 これは皆さん既にご存知かと、「講談社BOX」大河ノベル。それから、芥川賞・直木賞についての記事も

▽ 日本推理作家協会会報1月号

▽ MYSCON8は昼・夜開催

▽ ちょっと前まで賑わっていた、いくつものミステリサイトが、あちらは更新がとんと途絶え、そちらはミステリ以外の本の感想ばかりになり。なんだか寂しいねーとぶつぶつ云ってたら、「そういうあんただって、最近の本の感想、ミステリ以外ばっかりやん」とツッコミが入ってしまいました(笑)。たしかに。
 でも今日はミステリの感想だよ。東野圭吾『レイクサイド』(文春文庫)読了。おおっ、そういう真相だったのか、そういう動機だったのか。大人たちの行動には納得しがたい部分もあったけど、自分が同じ立場に立たされたら‥うーん、やっぱり訊きにくいかもなあ。
 さて、原作を読み終わったので、近々DVDを観ま〜す。

1月20日 どたどたどた。

1月21日 ばたばたばた、ごめん忙しいので、メールのお返事は明日出します、すみません〜。

▽「予想外の、そして逆の意味でのハデな結果だった芥川賞・直木賞」。都知事選の一環かよ!(笑)

1月22日 死ぬなー、もう少しだ頑張れー、とプリンターを叱咤激励しながら印刷物を作った一日。

▽「本屋大賞候補作」発表になりました。最近のトレンドは青春小説なんですかね。『一瞬の風になれ』はえらく評判が良いようですが、これが大賞をとったら、全三冊ですから本屋さんも売りがいがあるでしょう。『失われた町』『陰日向に咲く』は近々読む予定。森見登美彦さんは『きつねのはなし』のほうをこれから読みます。『名もなき毒』は、ええと、『誰か』の続編ですよね。まだ文庫にはなってないのか。

▽「政宗九の100冊」これはすごい。こういうのを見ると自分でもやってみたくなりますが、100冊も挙がるかなあ。

1月23日 乙一監督の映画。観てみたい〜。

▽ 森博嗣・佐久間真人『猫の建築家』(光文社文庫)読了。次は軽く絵本でも、とページを開いたら、「美とはなんぞや」といった高尚な内容で、真剣に読みふけっちゃいました。これを読んだ後だと、我が家の寝てばっかりの駄猫も、いっぱしに哲学しているように見えますな(笑)。
 佐久間さんの絵は実物を見たことがあります。本で見るより紙質も色合いももっと深みがあって、小さい中にも奥行きを感じさせるステキな絵でした。

1月24日 今発売中の「AERA」“ミステリーに恋愛シーン必要?”に綾辻さんのコメントがちょこっと載ってます。お写真も。

▽ 映画『それでもボクはやってない』鑑賞。なんにも悪いことをしていないのに裁かれる。裁判員制度のもと、自分が裁く。どちらの立場も今後可能性があるわけで、他人事ではないのです。これは観といて損はないですよ。私は二度ほど泣きました(ちょっとだけどね)。

1月25日 綾辻行人×牧野修「ナゴム・ホラー・ライフ」連載始まりました。初回はお二人の対談。

▽「活字倶楽部」2007年冬号「人気作家63人 大アンケート」綾辻さんの回答が載っています。

1月26日 明日、TRICK+TRAPに行ってまいります。メッセージを送ってくださった五名の方々、ありがとうございました。

1月27日 帰宅して、お風呂に入って、政宗ラジオを聞き終わったところです。

▽ TRICK+TRAP、行ってきました。入り口を開けたらお客さんがみっしりでびっくり(10人も入ればいっぱいになってしまうお店なので)。名古屋から来ました、なんてお客さんもいらっしゃいました。
 小林オーナーにメッセージをお渡ししました。喜んでいただけたようで、良かったです。
 今日は戸川さん不在(泣)。直接お礼が云えなかったのはとても残念。お身体、大事になさってくださいね。松浦さんと、もうひとり女の方がお手伝いにいらしていました。
 お店の営業日は、残すところあと六日です(1/28、2/3、2/4、2/10、2/11、2/12)。今日ですらこれだけ混んでいたので、最終日なんかすごいだろうなあ。皆さん、くれぐれもオーナーと戸川さんの体調を気遣ってあげてくださいね。

▽ あとは、いつものごとく渋谷の「マリアの心臓」。可淡ドールに釘付けっ。
 それから銀座・青木画廊の「七戸優展」に行ってきました。七戸さんの絵、近くで見るとその精密さにびっくりです。個展の案内状に、綾辻さんが文章を寄せられていました。

▽ mihoroさんの100冊。一作家一冊で。要するに、本棚の本の中で再読回数が多いものを片っ端から書いていけばいいんだよね。最初、小説だけでやったら、50冊止まりでした(笑)。

吾妻ひでお『失踪日記』
我孫子武丸『人形はこたつで推理する』
天野可淡『Katan doll』
綾辻行人『人形館の殺人』
新井素子『ひとめあなたに…』
有栖川有栖『ジュリエットの悲鳴』
安野光雅『はじめてであう すうがくの絵本』
池田理代子『ベルサイユのばら』
石持浅海『扉は閉ざされたまま』
伊藤比呂美『良いおっぱい悪いおっぱい』

井上夢人『あくむ』
『色々な色』
いわさきちひろ『ことりがくるひ』
内田春菊『あたしのこと憶えてる?』
江國香織『きらきらひかる』
江戸川乱歩『江戸川乱歩傑作選』
太田忠司『僕の殺人』
大友克洋『童夢』
大森望・豊崎由美『文学賞メッタ斬り!』
岡嶋二人『殺人!ザ・東京ドーム』

小川洋子『博士の愛した数式』
乙一『ZOO』
片岡義男『幸せは白いTシャツ』
笠井潔『バイバイ、エンジェル』
加納朋子『スペース』
川上弘美『センセイの鞄』
川原泉『本日のお言葉』
『関東二輪車ツーリングマップ』
喜国雅彦『本棚探偵の冒険』
北村薫『月の砂漠をさばさばと』

京極夏彦『嗤う伊右衛門』
銀林みのる『鉄塔 武蔵野線』
玖保キリコ『シニカル・ヒステリー・アワー』
倉知淳『日曜の夜は出たくない』
クラフト・エヴィング商會『じつは、わたくしこういうものです』
現代の日本画『東山魁夷』
エドワード・ゴーリー『ギャシュリークラムのちびっ子たち』
恋月姫『震える目蓋』
児嶋都『おとめ図鑑』
小林泰三『玩具修理者』

斎藤惇夫『グリックの冒険』
西原理恵子『鳥頭紀行ジャングル編』
佐々木倫子『動物のお医者さん』
さだまさし『自分症候群』
佐藤さとる『豆つぶほどの小さないぬ』
山渓カラー名鑑『日本の野草』
シェンケヴィチ『クォ・ヴァディス』
七戸優『箱少年』
清水玲子『ミルキーウェイ』
朱川湊人『白い部屋で月の歌を』

殊能将之『ハサミ男』
D・J・ソボル『少年たんていブラウン』
高久めぐみ『せっちゃん』
高野和明『幽霊人命救助隊』
高橋健司『空の名前』
高橋陽子『陽子ママのふつうの子育て!』
高橋亮子『つらいぜ!ボクちゃん』
高畑京一郎『タイム・リープ』
竹本健治『虹の獄、桜の獄』
嶽本野ばら『下妻物語』

多湖輝『頭の体操』
谷山浩子『猫の森には帰れない』
田村由美『天使かもしれない』
俵万智『とれたての短歌です。』
柄刀一『ifの迷宮』
紡木たく『瞬きもせず』
天藤真『大誘拐』
コナン・ドイル『シャーロック・ホームズの冒険』
戸松淳矩『剣と薔薇の夏』
夏目漱石『坊ちゃん』

成田美名子『エイリアン通り』
野間美由紀『パズルゲーム☆はいすくーる』
法月綸太郎『法月綸太郎の冒険』
長谷川町子『サザエさんうちあけ話』
浜田廣介『泣いた赤おに』
林完次『宙ノ名前』
平山夢明『独白するユニバーサル横メルカトル』
藤森照信・増田彰久『日本の洋館』
古田足日『大きい一年生と小さな二年生』
トレヴァー・ブラウン『マイ アルファベット』

ピエール・プロブスト『カロリーヌつきへいく』
エレナ・ポーター『少女パレアナ』
星新一『ボッコちゃん』
マドモアゼルいくこ『秘密のケーキづくり』
麻耶雄嵩『神様ゲーム』
道尾秀介『背の眼』
三原順『はみだしっ子8 カッコーの鳴く森』
宮部みゆき『火車』
米良美一『日本のうた300、やすらぎの世界』
森博嗣『STAR EGG』

横溝正史『本陣殺人事件』
吉沢深雪『バスタイム』
吉田秋生『櫻の園』
吉田良一『ANATOMIC DOLL』
吉本ばなな『白河夜船』
米澤穂信『愚者のエンドロール』
アンディ・ライリー『自殺うさぎの本』
リンドグレーン『長くつしたのピッピ』
ローラ・インガルス・ワイルダー『大きな森の小さな家』
わかつきめぐみ『So What?』

1月28日 

▽ 大倉崇裕『白戸修の事件簿』(双葉文庫) 読了。白戸クンのキャラがいいですね。巻き込まれるだけでなく、ちゃっかり事件を解決する話が特に好きだなあ。

1月29日 掛け軸(笑)。

▽ 杉江松恋さんによると、本格ミステリ大賞の予選委員会は2月4日に行われるようです。
 私の予想は「石持浅海、島田荘司、道尾秀介、三津田信三」、あと一人は誰かなあ‥って、根拠なしに気分で書いてます(おいおい、ってゆーか、作家名じゃなく作品名で書くべきなのでは(笑))。

▽ 本の雑誌が選ぶ2006年ノンジャンルベスト10。読んだことのある本は一冊もないし、読みたいと思う本も一冊しかないなあ。
「100人が読んで90人が良いと思う本よりも、あたしが読んであたしが良いと思う本を教えてー」そりゃ無理ですよ、mihoroさん(笑)。

1月30日 りほさん経由柴田よしきさんの日記で知りました。11/11、私の結婚記念日だー(笑)。

日本推理作家協会 創立60周年 記念イベント
 様々なメディアでいろいろな企画が行われるようですが、一番大きいのは↓のコンベンション。
【日時】11月11日(日)
【場所】立教大学(池袋)
【内容(仮)】ミステリー史に関する講演会、作家のトークショー(テーマ別)、大学ミステリ研対抗ミステリ・クイズ大会、人気作家が提供する物のオークション、落語やバンド演奏などのライヴ(出演はプロ作家を含めたグループで)、サイン会、etc.
【参加費】未定 事前にチケットを購入する。詳細は夏頃決まる予定。

1月31日 映画『幸福な食卓』を観たのですが、うーむ、この家族は分からないー。とりあえず原作を読んでみよう。

▽ 森見登美彦『きつねのはなし』(新潮社)読了。普通の言葉が素直に綴られているようでいて、どっこい並の人間には到底書けない文章ですねこれ、上手いなあ。狐のお面、闇を跋扈する謎の獣、琵琶湖疎水、物語を彩る小道具もいいです。ただ段落がやたらと短いので、読みやすいんだけどその都度現実に引き戻されるというか、むしろだーっと怒濤のごとく文章を連ねて、とんでもなく遠くまで連れていってほしかった気も。「果実の中の龍」が一番分かりやすかったかな。この本はいずれまたじっくりと再読したいですね。

 ところでmihoroさん的には、いきなり「京都の一乗寺」に反応(笑)。以前の講演会で「一乗寺下り松の決闘」の近くに住んでいるとおっしゃっていたものですから。あと、エッセイ「京見峠にて」も思い出しました。「そんなことじゃ、小説家になんかなれないよ」‥いやいや、個人的な感想ですみません。

▽ TRICK+TRAPの戸川さんからメールをいただきました。やはり再入院されていたのですね、先日届けたメッセージ、病院のベッドの上で読んでくださったそうです。「こんな小さな店に皆さんがこれだけの思いを寄せてくださったことに、改めて感謝いたします。最後の三日間には店に出るつもりでおります。」と書いてくださいました。メッセージを寄せていただいた方々、どうもありがとうございました。

『本格ミステリー・ワールド』表紙二階堂さんの日記より)。2月中旬発売予定。綾辻行人の名前は見えないなあ。

 

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