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 Ayalist 2007年2月の日記(後半)

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2月16日 夏の歌なんですけど‥背景は「渚のライムソーダ」。

「本格ミステリー・ワールド(2007)」出たようです(実物はまだ見てません)。綾辻さんは載ってます?

 

▽ 明日・明後日の「TRICK+TRAPで、最後にミステリについて熱く語ろう」に参加される方、ぜひお話聞かせて下さいね。

2月17日 TRICK+TRAPお別れ茶話会 第1日。いいなあ、行かれた人。

▽ 先月は「SFセレクションを読む月」でした。今月は「映画を観て原作を読む月」となっております。え、ミステリ?はいはい、来月は「京極堂を読む月」になる予定ですので。
 今日読んだのは、江國香織『間宮兄弟』(小学館)。江國さんというと恋愛小説のイメージがあるのですが、本書の主人公は恋愛にちっとも縁のない男兄弟。なので、彼らのことを描いた部分はまっさらな白、彼らを取りまく女性たちの恋愛模様を描いた部分にぺたぺた色がついている、そんな印象でした。
 実は最初に観たのは映画の方なのですが、キャスティング上手いなあ。佐々木蔵之介と塚地武雅、ほんとピッタリです。30過ぎた男兄弟が仲良く暮らしているという設定はキモいんだけど、それがだんだんカワいく思えてくるから不思議。私ぐらいの年になると、親の介護や遺産をめぐって兄弟すっかり仲たがいしちゃったなんて話をリアルに見聞きするんで、「兄弟仲良いのがなんでキモいんだろう、仲悪いよりずっといいじゃん。誰に迷惑かけてるわけでもなく、親を大切にし、きちんと社会人して毎日をエンジョイしている彼ら。けっこういいじゃん」と、目からウロコが落ちた気分でした。

2月18日 雨降り、寒い一日。でも雪にならないんだから暖冬だよね。ダンナのくしゃみが始まりました(花粉症)。

▽ 浩子さんの福岡公演、「初日は代表曲が入っていない、チャレンジに似たライブでした」‥って、私が好きな曲ばっかりなんですけど(笑)。

▽ 今日は本屋に行けませんでした。「本格ミステリー・ワールド」探索は明日以降に。

2月19日 花粉は飛んでますが、「本格ミステリー・ワールド」は売ってません。くすん。

▽「本当に最後のTRICK+TRAP」。お、知った顔もちらほら。実際に行った方の日記は「吉祥寺のTRICK+TRAPでお茶会「そこに謎はありますか。」(ぼくのミステリな備忘ログ)。秘蔵のメッセージ集は、私が最後にお店に行った日に店長さんが「クロッキーブック買ってきました、これにメッセージを書いてもらいましょう」とスタートしたものでした。ああ、本当に終わってしまったんだなあ‥。

▽ 東京マラソンに参加した国樹由香さん。サイトを始めた当初よりのお友達、ちかさんもフルマラソンに参加。日記を読むと、当日の興奮が伝わってきます。すごいよ、私なんか、3キロより多く走ったことないもん。

2月20日 今日は、近所の書店にも入荷してました、「本格ミステリー・ワールド 2007」

 本書の「作家の計画・作家の想い」に綾辻さんも寄稿されていたのですが。
 ぶわっはっは、綾辻行人、絶好調ー(笑)
「本ミス」「このミス」にも作家さんの今後の予定を書くコーナーがあったのに、まーた同様の企画、三回同じ事書くのもなあ‥と思われたかどうかは分かりませんが、いやー笑わせていただきました。殺人鬼の取材とか、美味しいスープとか、過去にもおちゃらけたことはあったけど、今回が分量的に一番多いかも。関東の人間にはピンとこなかった「おけいはん」はこれでしょうか。最近微妙にテツっぽいですよ、綾辻さん(笑)。

2月21日 

▽ 三崎亜記『失われた町』(集英社)。直木賞や本屋大賞の候補になるより前に、装幀に惹かれて読もうと思った一冊。町という行政単位で“失われる”なら、市町村合併で全部「市」にしちゃえばいいのに‥ってあら、似たようなことを大森望さんもおっしゃっていました(笑)。
 まずはプロローグでめげないで、がんばって読み進めてください(笑)。最後まで読むと、冒頭の意味が鮮明に分かりますから。得体の知れないものに対する恐怖を前面に出せばホラーに、町の消失から人々を守る戦いを詳細に書けばSFに、いずれにせよもっとドラマチックな物語に出来そうなものを、淡々と描くところがこの著者のカラーなんですねきっと。でも『となり町戦争』よりこちらの方がずっと好き。
 無機質な文章で、情景や音色を想像するのにちょっと骨が折れましたが、町の消失する原理も法則も分からない、そして悲しむと消滅が増幅してしまうという設定が秀逸。分からない故に生じる差別や偏見もリアルに感じました。相変わらず、お役所仕事の描写は上手いですね。

2月22日 

▽「キネマ旬報」3月上旬号、リレー・エッセイ「映画と私」に綾辻さんのエッセイが載っています。このお写真は「ナゴム・ホラー・ライフ」のものと同じですね。

2月23日 

▽「mihoroさん、ミステリサイトの看板は?」「来た道をたどって後方100マイルほど行っていただくと、苔むして転がっています」「っていうか、最初から看板なんて無かったのでは」「それを云っちゃあ、お終ぇ〜よ(笑)」
 ええと、ミステリ以外の本の感想が続いておりますが、京極さんもちゃんと読み始めましたので‥って、誰に対して云い訳をしてるんだか(笑)。
 群ようこ『かもめ食堂』(幻冬舎)読了。映画の企画がまずあって、それから書き下ろした物語だそうで。さらっと読めますが、情景描写がもっとあっても良かったんじゃないかと。前半が面白かったなあ、「オロロキマシタ」のあたり。

『かもめ食堂』は映画がとても良かったので、DVDを買うことにしました。あのシマシマの食器がとても印象深くて、調べたらフィンランドのiittalaというブランドだそうで。ううむ、私が買うには高いなあ(我が家の食器はヤマザキパンまつりの白いお皿ばかり(笑))。

2月24日

▽ 今月の杉江松恋さんの日記はとても参考になりました(2/10、2/22のあたり)。私は市井の一読者に過ぎませんが、それでもネット上に本の感想をアップしている以上、責任ありますもんね。
あらすじ紹介は全体の三分の一弱に留める。──ネタバレが禁忌なのは当たり前ですが、物語の後半部分に言及してしまうと、未読の人の気を削ぐ結果になりかねない。でもこれ意外と難しいです。「最後にびっくり」はマズいよなあ。「読後感がいい」もストーリーを予期させてしまうからヤバいかなあ‥とか考えてると、「面白かった」くらいしか書けなくなっちゃうんですよね(笑)。貶す一辺倒の感想は書かないようにしていますが、褒めすぎも逆効果になる時があるし。うーむ。
ミステリー読みがミステリーしか読んでいないのでは、公正な書評は書けない。──もしかしたら「最近のAyalistはミステリの感想がなくてつまらない」と思ってる方がいらっしゃるかもしれない。というか自分が、例えば「本格ミステリング」からたどった先々でミステリ以外の感想ばかり読まされると、なんだかなあと思ってしまう口なので。すみません、自分のことを棚に上げて、まったくもう(笑)。
 でも、別に公正な書評を書こうと思っているわけでもなくて(笑)、ただただ読みたいと思った本を片っ端から読んでいるだけのこと。それでも、ミステリを読み始めると古巣に戻ってきた気分になりますから、やっぱりミステリが好きなんだなあ、自分。

2月25日 

▽  古屋×乙一×兎丸『少年少女漂流記』(集英社)。ネット書店に注文したので、こんな立派な装幀だったとはつゆ知らず。古屋さんの漫画は好きですが、この物語はぜひとも乙一さんの小説で読みたいっ。水没する学校とか蟻で作られた画像とか、文章でどう表現してくれるのか、楽しみなんだけどなあ。

2月26日 傍らで猫がイビキをかいて寝ています(笑)。

▽「ナゴム・ホラー・ライフ」第2回は、綾辻行人「夢か幻か……『三人目の母』」。ホラー映画は全然観ない(怖くて観られない)私にとっては何がなんだか(笑)。ただ、綾辻さんがものすごく楽しんで書いていらっしゃることだけは分かりました。なので読んでて楽しかったです(たとえ内容がちんぷんかんぷんでも)。

2月27日 こちらまで骨の夢を見そうだ‥(5月までに28cm+α(2/08の日記参照)読むのは至難の業(涙))。

2月28日 梅の花は三分咲き。黄色いクロッカスも今日咲きました。春〜。

▽ 観ようかどうしようか迷っていたのですが、意外にロングランが続いているので、よしと劇場に行ってきました、『武士の一分』。お目当てはキムタクよりも助演男優賞の笹野高史だったりしたわけですが(笑)、おおっこれは行って良かった。
 私の座席のすぐ前にいた車椅子のおじいさんが、予告が始まってもいちいち声に出して「あー」とか「この人が」とか感想をおっしゃるので、うわあ参ったなあと最初は思っていたんだけど、映画が始まってしばらく経つと、その声が気に障るどころか、すごく楽しんで映画を観ているのが如実に伝わってきて、なんだかだんだん嬉しくなってきちゃって。一緒の所で笑ったり、画面に釘付けになったり。うん、いい映画でした。

 

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