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 Ayalist 2005年11月の日記(前半)

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11月1日 仕事はまだまだ、でもちょっと休憩。

『誰のための綾織』、「はみだしっ子」との類似を認め出庫停止JDCさんみゅうさん情報)。著者の文章に誠意が感じられないなあ。参考文献として書名を記せば、文章をそっくり引き写しても問題ないのか?そんなことはないでしょう。今回のことは「うっかり似てしまった」のレベルじゃないですからね、他人の創作をあたかも自分のものとして世に出すなんて、創作者としてあるまじき行為だったと思います。飛鳥部さんというと私の中では、玄人受けする、カルトな人気を誇るミステリ作家というイメージがあって、自作の絵をモチーフに物語を展開する独自の作風にも非常に興味を覚えていたので、とっても残念。最上級のミステリを生み出すことでぜひ、名誉挽回していただきたいです。編集部の猛省及び今後の精進にも期待を。

 11月の綾辻さん。今のところ分かっているのは以下の予定。
 上旬 本格ミステリ作家クラブ「今月の一言」
 22日 小説新潮12月号「第6回ホラーサスペンス大賞選評」
 25日「IKKI」1月号『月館の殺人』

 綾辻さんの歌う「時計館の殺人」、聴きたい聴きたいっ!(国樹由香さんの日記(11/1)より)

11月2日

 恩田陸さんが本屋大賞のご褒美(10万円)で買った本。10万円あったら皆さんはどんな本を買いますか。3億円の予算をもらった獣医学部(by『動物のお医者さん』)みたいな気分でしょうか(笑)。

 こまめさんの「Small Beans」と相互リンク。本をたくさん読んでいらっしゃって、なおかつ作家さんの新刊、イベント情報も早いこまめさん。特に恩田さん・加納さん・貫井さん情報は充実しているようです。これからもどうぞよろしく。

 伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』(東京創元社ミステリ・フロンティア)読了。えーん、読んでて辛くて仕方がなかったよお。坂道を転がるようにどんどん悪い方へと転がっていく物語をどうすることもできないもどかしさ。でも仕掛けにはびっくりさせられたし、何より「ための仕掛け」じゃなくて物語と密接に結びついた「必然性のある仕掛け」であることには、素直に感心。著者にしか書けないオリジナリティーあふれる作品であることも、大いに評価します。
 あとはもう自分との相性の問題なんだろうなあ。軽妙でカッコいいんだけど、軽々しくて癪にさわる、宝石と虫の死骸が一緒くたにポケットに突っ込んである、そんな印象なんだよね、伊坂ワールドって。

 野間美由紀『cat's-paw』(秋田書店)読了。漫画です。微細な超能力を持った面々が集って、という設定を聞いてコンゲームのような展開を予想していたので、ちと肩透かし。でも、人の心の機微は上手に描かれていると思いました。
 ところで野間さんといえば、今月文庫版『パズルゲーム☆はいすくーる』12巻が出ますね(^^)。解説は北森鴻さんだそうです。

11月2日(その2)

「グラフィックデザイナー・祖父江慎氏『ミステリーランド』シリーズ」booplog経由)。すごく想いを込めて、凝って作っていらっしゃるのは、よく分かりました。でもやぱり「高いよ」って思っちゃうんだよなあ。私の心が貧しいのか?
 二階堂さんのミステリーランドは11月25日発売。同時刊行作品はないのでしょうか、講談社さん、情報は?

 東野圭吾『さいえんす?』(角川文庫、12月発売予定)。「本の旅人」で連載してたのは「だっちわいふの作り方」、それとは別物?でもちょっと面白そう。
 今月来月の角川文庫の予定を見た限りでは、『最後の記憶』文庫化はまだみたいですね(がっかり)。

11月3日

 折原一さんの新刊『グッドバイ 叔父殺人事件』(12日発売予定)はミステリー・リーグだったんですね。ところで一昨日紹介した『誰のための綾織』お知らせのページが早くもリンク切れになっています。どういうこっちゃ原書房。

 我孫子武丸×河内実加『半熟探偵団(1〜3)』(秋田書店)読了。だいぶ前の漫画ですけど、読み逃していたもので。探偵養成学校という設定は、ちと「何だかなあ」って思わなくもないけど、まあいっか。話がデカくなっちゃう後半よりは、小ネタの多い前半が好き。伊勢崎クンの意外なボケっぷりが気に入りました(笑)。

11月3日(その2)

 映画『スウィングガールズ』DVD 鑑賞。子どもや女の子の出てくる映画は私のツボなので、期待していた一本。ところが観た直後に「5日にTV放映」されると知って‥いや別にいいんですけど。
 DVD発売当初、お店で予告編は何度も見ていたのですが、ストーリー的にはあの予告編で全て語られていたんですね(笑)、というくらいシンプルな内容。演出も何ら奇をてらったところがない(猪のシーンは変わってたけど)。でもだからこそ、後半からラストにかけてのジャズの演奏が俄然活きてきたんだろうな。「これってジャズ?」から一連のシーン、ラストのホールでの演奏シーン、どちらも鳥肌が立ちました。吹き替えなしで本人たちが演奏しているので、さらに感動。
 ルーズソックスに茶髪に化粧、見かけはいかにも今どきの女の子が「〜だっぺ」「〜してけろ」と米沢弁(もどき)を喋るのも、いい味をかもし出していました(もっとも最近の女子高生の間では、方言で喋るのが流行っているんですってね)。上野樹里の大物スットコドッコイぶりはコメンタリーで判明(笑)、この後も主演作がめじろ押しなので、のびのびと活躍してほしいですね。本仮屋ユイカの可愛いさはもう、反則だよ(笑)。「ファイト!」の時とは全く違った役柄を見事にこなしていたので、演技力も大したものだなあと。
 ちなみに私はスタンダードエディションを買ったのですが、コメンタリーの中で何度も何度も「〜のシーンは特典ディスクに入っています」と云われると、スペシャルエディションも欲しくなっちゃうじゃないですか(とりあえずは買いませんが)。小説本も出ていると知り、早速本屋で見てみたのですが、小説そのものより矢口監督のイラストにゾッコン(笑)、結局絵コンテ集を注文しちゃいました。わー。

 講談社ミステリーの館(メルマガ)によると、今月発売のミステリーランドは、二階堂さんの『カーの復讐』一冊だけのようです。TRICK+TRAPで26日(土)サイン会が行われる予定(二階堂さん情報)。

11月4日

「祝!戯言シリーズ完結!」パンフにしおりにコメントですか。館シリーズ完結の折には、果たしてどんな企画が。期待しちゃうぞ〜(でもいつになることやら)。

 日記の背景は「わたしはとっても寝起きが悪い」。え、私?「寝起きが悪い」なんて云ってられないほどギリギリに起きるもんで(笑)。

11月5日

 本格ミステリ作家クラブ「執行会議メンバー・今月の一言」11月分更新。綾辻さんのコメントは「「安楽椅子探偵」ABC朝日放送にて来年3月放映予定」。また関西限定だそうです。
安楽椅子探偵 ← ご協力いただいた皆さま、リンクを貼ってくださった皆さま、ありがとうございました。残念ながら夢叶わず(涙)、本日をもちましてキャンペーンを終了させていただきます。

11月6日 本田美奈子さん死去。え〜っ、白血病は一時期快方に向かっているって云ってたのに。

 歌野晶午『女王様と私』(角川書店)読了。帯に「問題作」とあるけど、どこら辺が? 至ってフツーの小説に思えたぞ、私は。本文以外にも仕掛けがあるところはニクいですね。装幀が、イラストといい帯とのバランスといい素晴らしい(でもこの女性、誰よ?)、欲をいえば光沢のある紙質の方が良かったかな。

 オタクって、もっと守備範囲が狭いんじゃないかなあ。『女王様と私』の主人公は、ロリであるだけでなく、怪獣やナイフや映画や電車なんかについても中途半端に詳しいのよね。もっとピンポイントに、一分野だけやたら詳しくて後は全く興味なし、って方がリアルに思えるのですが、どうでしょうか。

 歌野さんつながり。今日の朝日新聞、ロザンが『葉桜の季節に君を想うということ』をお薦めしてました。おおー。そうそう、本格ミステリ・マスターズの文庫化もいよいよ今月から始まりますね。あら、文庫は単行本の装幀とは全然違うや、帯にロゴはあるけれど。

 明日締め切りのなまもの!クイズと、2006本格ミステリベスト10。うう、日程キツいなあ。あと2冊、読めるかいな。

11月7日

 2006本格ミステリベスト10(一般投票)、投票しました(今回初参加)。なまもの!クイズ(隠し日記に問題が)は、締め切りが9日24:00に延びて、ホッ。でも全然答えが分からない‥。

 先週末はイベントめじろ押しでした。掲示板にたくさん書き込み、ありがとうございました。皆さんの日記にもリンク張らせていただきますね(☆はこれから書いてくださるであろう方)。
5日 なぞがたりなばり講演会「有栖川有栖のミステリー散歩」[りほさん
5日 麻耶雄嵩講演会(早稲田大学)[JDCさん][まみやさん
5日 桜庭一樹×桜坂洋トークショー[matsuoさん
6日 有栖川有栖トークライブ「有栖川有栖のミステリーまつり」(同志社)[青猫さん][伊吹律さん☆]
5〜7日 埼玉大学推理小説研究会オリジナル推理劇「誰彼はくれない」[MAQさん

 三雲岳斗『旧宮殿にて』(光文社)読了。レオナルド・ダ・ヴィンチが探偵役を務める連作短篇集。「二つの鍵」以外は比較的易しいトリックで、でも人物も情景もとても活き活き描かれているので、読んでいる間とても楽しかったです。カタカナの名前が苦手な人でも、この小説は大丈夫よ。

 米澤穂信『犬はどこだ』(東京創元社ミステリフロンティア)読了。うわあ、めちゃめちゃハードボイルド。後半どんどん物語が加速していくのがすごかったです。

11月8日

『誰のための綾織』絶版・回収に(asahi.com)。原書房からも昨日改めて「『誰のための綾織』に関する経過と報告」というページがアップされていました。

 新刊14冊しか読んでないのに参加しちゃって良かったんでしょうか、と自問しつつ、2006本格ミステリベスト10(一般投票)私の投票したのは以下の5冊です。私にとっての本格は「びっくり」「枠組み」「伏線」「論理」このあたり? 自信を持って「これぞ本格」と云えるのは『旧宮殿にて』の中の「二つの鍵」なんですが。
1位 麻耶雄嵩『神様ゲーム』(講談社ミステリーランド) 一番びっくりさせられた作品。大人視点から見下ろすのではなく、同じ目の高さからリアルに子どもの心理を描けていた点も、大いに評価したいです。
2位 倉知淳『ほうかご探偵隊』(講談社ミステリーランド) 解決編の趣向に拍手!この枠組みはまさしく本格。
3位 石持浅海『扉は閉ざされたまま』(ノン・ノベル) 倒叙ものが本格と云えるのか良く分からないのですが、論理の応酬、最後まで緊張感が途切れないのが素晴らしかったので。
4位 米澤穂信『クドリャフカの順番』(角川書店) 伏線の張り方がいい。思わぬ記述や小道具が最後の方まで活きてくるあたりが好きなので。『犬はどこだ』もすごく良かったので、悩みました。
5位 東野圭吾『容疑者Xの献身』(文藝春秋) 精緻なトリックにも驚きましたが、その論理の枠に収まりきれずに溢れ出す人間の感情に心を揺さぶられました。
次点 米澤穂信『犬はどこだ』(東京創元社ミステリフロンティア)
   三雲岳斗『旧宮殿にて』(光文社)

 岡嶋二人特集。「IN・POCKET」でも取り上げられていたし、再び注目を集めているようですね。私にしては珍しく、パリダカのレポ−ト以外の岡嶋作品は全部読んでるぞ、えへ。

 ライトノベルファンパーティー、閉幕。ここのメッセージ集にはたくさん作家さんが文章を寄せられていて、企画ものもリキが入っていて、すごいなあと思っていたのですが。更新は止まっても公開は続けられるようなので、今からでも読めますよ。

11月9日

“誰のための綾織”という検索ワードで当サイトにたどり着いた方が大勢いらっしゃるようなので、少し書いておきます。それにしても、yahooに載った途端すごい反応だなあ。
▽ 私が本件を知ったのは、mixiのコミュニティー(ファンが情報交換する掲示板のようなもの)にて。時期は9月末。2ちゃんねるでは7月頃から盗作云々が話題に上っていたようです。
▽ 私にとって「はみだしっ子」は大の愛読書。コミックス全巻持ってるし 『はみだしっ子語録』も持ってます。
 一方、本格ミステリを愛する者としては、鮎川哲也賞を受賞してでデビューした飛鳥部勝則さんも注目の作家さん。著作を読んだことはありませんでしたが、『殉教カテリナ車輪』は持ってるし、何より自ら絵を描かれ、その絵をモチーフに作品を書くという独自のスタイルに非常に興味を持っていました。
▽ まずは読んでみなくちゃ批判もできまい、ということで『誰のための綾織』を読んだのが10月初め。感想は10/07の日記に。私は途中のホラーっぽい部分が一番好みだったのですが、ミステリとしてもなかなか面白かったです。
 しかし。明らかに盗用、というか「コピー&ペースト」のレベルですよこれは。はみだしっ子のフレーズそのまんまの所が、ざっと数えただけでも十数ケ所。もう、怒るというよりは笑っちゃいました読みながら。いくらなんでもこれはマズかろう。どうしちゃったの飛鳥部さん。
▽ 11月、原書房から『誰のための綾織』出庫停止のお知らせが。著者の謝罪コメントも載っていましたが、「膨大な素材カードの一部に問題の表現と思しき文章が紛れ混乱を招いたこと並びに参考文献一覧表の欠落を自省し各位に陳謝致します。」という、今一つ誠意の感じられないもので、「それじゃなっちと同レベルだよ」との声も。ところがこのページ、わずか3日で取り下げられてしまいました。
▽ おいおいどうしたと思っていたところ、7日に再び原書房から『誰のための綾織』出庫停止・回収のお知らせが。
▽ 8日、yahooでこのニュースが取り上げられました。飛鳥部勝則さんのHPは現在削除されてしまっています。
▽ どういう意図で行ったことなのかは著者のみぞ知る、ですが、相手が漫画で三原順さんが物故作家であるから安易に盗用しちゃったんだとしたらとんでもないことで。チェック機能を果たせなかった編集者及び出版社にも責任はありますから、今回の出庫停止・回収という処置は妥当だと思います。
▽ ネットがこれだけ発達すると、読者の声がダイレクトに出版社や著者に届くし、何よりあっという間に情報が広がるから、安易な盗用はしにくくなるんじゃないでしょうか。だとしたらそれは、いい傾向ですよね。
▽ ただ最後に。飛鳥部さんには絶対に筆を折ってはほしくない。多くのミステリファンはそう思っているのではないでしょうか。新たな作品を書くことでのみ、名誉を挽回していただきたい。頑張って下さい。
▽ わあ、Amazonで売り上げ3位に入ってるよ。出庫停止にした方が、何ごともなかった時より売れたりして。皮肉なもんだなあ。

11月9日(その2)

 映画『ダーク・ウォーター』の予告を見ました。おお、なかなか面白そう。
 ところで、菅野莉央と水川あさみ、映画『仄暗い水の底から』でもNHKの朝ドラ「風のハルカ」でも、二人で同じ役柄を演じてるんですね(少女時代と大きくなってからと)。

「干渉宣言――これから森博嗣を読む人のために――」by よしさん。歌いました。クリックもしました。でも買ってません(すみません)。

11月10日

 西尾維新さん「戯言シリーズ」完結(本よみうり堂)。はてなのキーワード検索で『ネコソギラジカル(下)』を見て、おびただしい量の日記が書かれているのを知り、「ああ、売れてるんだなあ」と実感。竹さんのイラストは巻を増すごとに上手くなっていきますね。ううむ、私が読むのはいつの日か‥。

 先日、映画『ALWAYS 三丁目の夕日』を鑑賞。昭和三十三年の東京の町並みをそっくりそのまま再現したVFXが凄いです。これだけでも映画館に足を運ぶ価値アリ。特に、遠景の建設中の東京タワーがリアルだったなあ。もちろんCGだけじゃなく、すみずみまで気を遣って丁寧に作り込まれたセットや小道具があってこその効果なんですね。物語は先が読める展開ながらも、達者な役者さんが揃っているので、安心して観ていられました。若い方はどう受け取られるか分かりませんが、私は、「あの頃は良かったなあ」と昔を懐かしむのではなく、時代は変わってもそこに生きている人間は今も昔も基本的には変わらないのだという思いを強く持ちましたね。ささやかな日常の幸せを大切に元気に生きていこう、そんな前向きな気持ちになれました。
 ちなみに自分は薬師丸ひろ子と同い年なのですが、子どもの頃はテレビこそあれまだ白黒で、近所をオート三輪が走っていました。家の前の路地も鋪装されていなくて、男の子たちが爆竹で遊んでいたなあ。

11月11日 石持浅海さんインタビュー(読売新聞)。兼業作家だったんだ、初めて知りました。

 MYSREC2005 in 大阪、参加受付中。枠は残り10名だそうです。
 日 時:11月26日(土)受付開始12:30 開会13:00 終了予定18:30
 場 所:新大阪 丸ビル新館
 参加費:2,000円

11月12日 昨日は結婚記念日でした。銅婚式(十五周年)です。

『誰のための綾織』に関するお詫びのご報告Locked Room 情報)。飛鳥部勝則さんのサイトにお詫びの文章が掲載されました。

 本格ミステリ・マスターズの文庫化が始まりましたが、今日初めて実物を見たんですけど、インタビューやら何やらの付録部分はすっぱり省かれ、文庫用に新たな解説が書き下ろされていました。叢書として楽しみたい人は単行本を、作品のみを楽しめれば良いという人は文庫を、という住み分けなのかな(勝手に納得)。

11月13日

 あのころキミは若かった〜いつからやってるの?〜。有名サイトのサイト開始日が分かります。ちなみにウチは、2000年10月から。そうそう、まだみすらぼ推理作家協会のHP大極宮もなかったのよねあの頃は。
 当時のAyalistトップページは、殺っちゃんがばーんと場所をとってました(笑)。あれから5年、だいぶ画像系コンテンツが減って、ミステリサイトっぽくなってきたかな。

11月14日

「運動靴と金魚」という日記の表題を見て、てっきり映画の話だと思ったのですが>礼子さん。いえ私も観てはいないんですけどね、「運動靴と赤い金魚」イランの映画です。

 今、京都はテロ対策でずいぶんと物々しいようですが、青猫さんは昨日太秦映画村に行って「八百屋お七」の扮装をしたんですって。その昔私が映画村に行った時は、南町奉行所のセットの前で「お許し下せえ、お代官様〜」のポーズで友達と写真を撮りあいました。町娘とはえらい違いだ(笑)。

11月14日(その2)

「弁護士山口貴士大いに語る【平成の表現狩り】検証サイト問題」【続】【続々】と続きます(Locked Room 情報)。「場面によっては、プロット、文体が似ているところもある、という以上の類似点を見出すことは出来ませんし、当然、著作権上も何ら問題はありません。」とこの方はおっしゃっていますが、ほんとかよ。原書房が絶版を決めたのは著作権上問題があると判断したからではないのですか?
 一時的にとはいえ自分も検証ページを作りましたから、「地獄への道は善意で舗装されている」なんて云われた日にゃ、穏やかな気持ちでいられるわけもなく。もちろんあの時は、それ相応の覚悟と責任を持ってページを公開しましたし、長く人目にさらすことは本意ではなかった(自分は、三原順さんのファンであると同時に、飛鳥部さんの前途を潰したくない一ミステリファンでもありますから)ので、早々に削除したわけですが。
 今回の件、三原さんが故人で意見を云えない立場であることが、微妙に影を落としている気もします。

 e-NOVELSで、「川に死体のある風景」特集「識者によるオススメの有栖側有栖作品」が。おお、りほさんも書いていらっしゃいますね。

11月15日

『誰のための綾織』問題、さらなる展開か? 飛鳥部さんは「専門家と相談の上、今回の問題に対する対処を改めて考える」そうです。昨日紹介した弁護士さんの意見が影響したのでしょうか。飛鳥部さんには、どういう意図であれだけ多くの文を断りもなく引用したのか、それを一番訊いてみたいです。

 加納朋子・菊池健『ななつのこものがたり』(東京創元社)読了。加納さんのデビュー作『ななつのこ』(創元推理文庫)に出てきた本を実際に作っちゃった‥のだとばかり思っていましたが、微妙に違いました。『ななつのこ』未読の人も楽しめると思いますが、駒子ちゃんファンにはたまらない一冊かと。P62,63の絵は特に、感慨深かったなあ。

 

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